2006 Fiscal Year Annual Research Report
手術後の褥瘡発生予測・予防を目的とした看護エキスパートシステムの開発
Project/Area Number |
17592262
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
小西 美和子 大阪府立大学, 看護学部, 講師 (60295756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑 豊 兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20218473)
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Keywords | 臨床看護学 / 手術看護 / 褥瘡予防 / 褥瘡発生予測 / 看護エキスパートシステム |
Research Abstract |
手術後の褥瘡発生予防を目的とした看護エキスパートシステムの作成に向け、本年度はシステム運用に必要な観察項目や内容の検討を行った。がん、循環器疾患を専門とした手術室、集中治療室、一般病棟において一貫したシステム化を行っているウィスコンシン州ミルウォーキーにあるセントルーカスメディカルセンターへの研修を実施した。そこで手術後の褥瘡予防に向けた看護アセスメント、観察ツール、介入プログラムについての情報収集を行った。心臓血管専門の手術室、心臓血管専門のICU病棟および一般病棟で情報収集を行った。各病棟の専門看護師(クリニカルナーススペシャリスト)3人に情報収集を行った。ここでは一人の患者において入院前から手術、退院後、外来まで継続した看護計画、観察、アセスメント内容が統一していること、電子カルテによる記録体制が整っていた。手術時間は2-3時間で患者の状態がよければ当日、あるいは翌日に歩行する速さ、入院期間は4-5日であった。また褥瘡発生リスクが高い患者においては、手術前からのアセスメント情報により、褥瘡予防に向けたマットレスの種類、ケアプラン(体位変換時間、観察部位等)が組み込まれており、それに対するケアを確実に行い評価が可能なケア体制が整っていることがわかった。重症患者においては褥瘡発生率が高いため、慎重に計画、アセスメントを行い、褥瘡予防を行っていることが明らかとなった。 今後さらにエキスパートナースの観察や判断過程、アセスメント内容が目に見える形として表現でき、現場でより使いやすくするためのシステムの構築に向けて、エキスパートナースに対するフォーカスインタビューなども取り入れ、検討していく予定である。
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