2006 Fiscal Year Annual Research Report
成育医療におけるリプロダクティブ・ヘルス支援のガイダンスの開発
Project/Area Number |
17592273
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Research Institution | KYORIN University |
Principal Investigator |
柴田 眞理子 杏林大学, 保健学部, 教授 (10162637)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 正征 群馬パース大学, 保健科学部, 教授 (60119873)
新田 収 首都大学東京, 健康福祉学部, 教授 (80279778)
横山 利枝 上武大学, 看護学部, 助教授 (00406282)
永田 悦子 上武大学, 看護学部, 助手 (80398528)
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Keywords | 障害児(者) / 性 / 月経 / 保護者 |
Research Abstract |
【目的】障害児(者)のリプロダクティブ・ヘルス支援のためのガイドライン作成の基礎資料とするため、障害児をもつ保護者の子どもの性成熟や性教育に対する意識及びニーズの実態を知る。 【方法】関東近県の養護学校中学部、高等部に通学している子どもの保護者457名を対象に自記式調査を実施した。調査票はPTAを通して配布をし、回収は研究者宛郵送とした。内容は、子どもの日常生活の状況と性成熟の実態、性教育の実態と希望、子どもの将来の1人暮らし・結婚・子育てに対する意識、現在の希望するニーズ、保護者の感情の変化についての30項目である。分析は基礎統計、カイ二乗検定、一元配置分散分析等を行った。【倫理的配慮】養護学校PTA連合会の会長の許可を得て、会長から各学校のPTA会長に調査依頼を行った。調査票の回収をもって協力の了承とした。調査用紙は無記名とし、父親、母親それぞれの調査票を別々に封筒にいれ、返信をしてもらった。 【結果】165名(父親63名、母親102名)から回答を得た。回収率は36,1%であった。父親の平均年齢は48.1歳、母親の平均年齢は44.5歳であった。父親は76%が常勤であり、母親31%が仕事をしており、非常勤・パートがほとんどであった。子どもの性別は男子55名(53.9%)、女子47名(46.1%)、中学生が41名(男子24名、女子17名)、高等部生57名(男子29名、女子28名)であった。障害の別では脳性麻痺が最も多く、ついで重複障害重度、癲癇合併であった。日常生活状況(ADL)では、かなりの介助を要する及び全介助に当たる子どもが約66%であった。保護者の介護時間は母親は9.76時間、父親は2.11時間で両者に有意な差がみられていた。身体発育を見ると、男子においては二次性徴のほとんどが約50%で出現しているが、精通は16.7%と低く、月経ほど明確ではないので低くなっているのではないかと考えられる。女子においては二次性徴のほとんどが約80%で出現しており、初経も平均年齢12.3歳で見られていた。保護者は障害を持つ子どもに対して、性の教育をする事は必要であるとし(90.5%)、学校で教育する事を6割の保護者が望んでいた。子どもの将来についてはADLと関連があり、介助が少ない群で1人暮らし、恋愛、結婚、子どもを持つことで賛成が多かったが、全体で見ると全ての項目で考えた事がないがおおくをしめ、子どもがまだ小さい事も要因ではないかと考えられる。左記のことが可能になるための条件では、知的能力、経済的支援の充実、身体的自立度、社会・福祉サービスの充実があげられた。現在求めているニーズは、障害や発達に関することや活用できるサービスの情報が最も多かった。保護者の感情の変化(POMS)では、父親、母親とも男女の平均と比較し、V(活気)、F(疲労)、VC(混乱)が低い傾向にあった。
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