2006 Fiscal Year Annual Research Report
在宅療養者宅等におけるペットの飼育状況とペット飼育に関連する疾患に関する研究
Project/Area Number |
17592289
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
岡田 忍 千葉大学, 看護学部, 助教授 (00334178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西尾 淳子 千葉大学, 看護学部, 技術職員 (30396692)
鈴木 明子 千葉大学, 看護学部, 助手 (70241974)
石垣 和子 千葉大学, 看護学部, 教授 (80073089)
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Keywords | 在宅療養者 / ペット / 人畜共通感染症 / アレルギー / 訪問介護 / 訪問看護 |
Research Abstract |
平成18年度は関東地方1都(23区)6県の訪問看護ステーション、訪問介護ステーションを対象に人畜共通感染症とペットアレルギーの認知度、利用者宅のペットへの対応や問題を感じている点、ペット飼育の利点について郵送による質問紙調査を行なった。訪問看護ステーション事業所204ヶ所、訪問看護師1106名、訪問介護ステーション72ヶ所、訪問介護職481名より回答を得た。訪問看護ステーション、訪問看護師の結果について分析を終了し、第11回日本在宅ケア学会学術集会において発表した。今回の調査の結果では、利用者のペット飼育の割合は18.9±12.4%で、大部分はイヌとネコ、ついでトリ、ウサギなどのげっ歯類、爬虫類、魚類などであった。人畜共通感染症については「言葉・内容とも知っている」273名(24.7%)「言葉のみ知っている」546名(49.4%)「知らない」270名(24.4%)、アレルギーについては「知っている」1074名(97.1%)となった。ペットに対しては、主に「接触後の手洗い」などの接触感染予防策を実践していた。603名(54.5%)が「咬まれた」「ケアの妨げになった」「器具等が汚染した」などの体験をしており、ペットの飼育状況については、600名(54.2%)が利用者との濃厚な接触、不衛生な飼育環境について問題を感じていた。しかし、実際に何らかのアドバイスを行なったのは225名(20.3%)で、アドバイスの必要性を認識しながらも「立場上できなかった」ものが260名(23.5%)あった。利用者・家族との関係を維持しながら、どう適切なペットとの暮らしを伝えていくかが今後の課題であると思われた。ペットの飼育に対しては、多くの訪問看護師が問題点を感じながらも肯定的であった。また、この調査を通じて、ペット飼育は在宅療養者よりもむしろ訪問看護師にとって問題になる場合が多いことが示唆された。
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Research Products
(1 results)