2007 Fiscal Year Annual Research Report
地域における精神障害者の「生活しやすさ指標」の開発
Project/Area Number |
17592302
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
守田 孝恵 Yamaguchi University, 大学院・医学系研究科, 教授 (00321860)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 秀夫 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50137022)
高橋 郁子 山口大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (40379946)
松本 弘子 武蔵野大学, 看護学部, 准教授 (90289968)
山口 忍 順天堂大学, 医療看護学部, 講師 (30289871)
檀原 三七子 山口大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (30432743)
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Keywords | 精神障害者 / 地域 / 生活しやすさ / 主成分分析 |
Research Abstract |
【目的】自立支援法の施行によるサービス体制の変化や社会的入院の問題等、精神障害者をめぐる地域生活環境の課題は多く、地域の支援体制の構築に向けた各市町村の精神保健福祉活動の推進が求められている。そこで、本研究では、精神障害者の生活しやすさに着目した地域診断のための評価指標の開発を意図し全国調査を実施した。今回は、その基礎データとして、地域精神保健福祉活動等の実態と精神障害者の「生活しやすさ」について明らかにした。 【方法】平成17年度版全国市町村要覧をもとに、全国1,830市町村の精神保健福祉事業の主管課宛に、調査票を郵送した。保健師(保健師が事業担当でない場合には担当者)に回答を求めた。調査内容は、主に地域精神保健活動と「生活しやすさ」に関する項目であった。倫理的配慮として、回答者には調査目的と調査票の取り扱いについて示し、調査の趣旨に同意の得られた場合のみ返信を依頼した。 【結果】調査票の回収率は76.4%で、有効回答率は74.5%であった。精神障害者の生活しやすさ33目の「重要度」と「現状」の5段階評価を評定尺度として、主成分分析を施した。「重要度」の第1主成分は、全項目について、正の主成分負荷量を示し、第5主成分までの累積寄与率は55.6%であった。このことから、第1主成分得点を生活しやすさ「重要度認識値」とした。「現状」の第1主成分は、全項目について、正の主成分負荷量を示し、第5主成分までの累積寄与率は49.1%であった。このことから、第1主成分得点を生活しやすさ「現状認識値」とした。 「重要度認識値」と「現状認識値」で構成する2次元空間に、各市町村の「重要度認識値」「と「現状認識値」の主成分得点を布置し、4つの象限に布置された市町村の地域生活環境のデータから、4パターンの地域特性を導いた。
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