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2006 Fiscal Year Annual Research Report

20世紀初頭のドイツにおける情報組織化運動とそのグラフィックデザインへの影響

Research Project

Project/Area Number 17600015
Research InstitutionKYUSHU UNIVERCITY

Principal Investigator

伊原 久裕  九州大学, 大学院芸術工学研究院, 助教授 (20193633)

Keywordsグラフィックデザイン / 情報組織化 / 近代デザイン史 / ドイツ / 印刷文化史 / カール・ビュラー / ヴァルター・ポーストマン / バウハウス
Research Abstract

本年度は、17年度に実施した資料収集と調査に基づいて、本研究の目的である1)「橋」の活動の実態、2)ポーストマンの業績、3)1920年代のグラフィックデザインへの情報組織化運動の影響の3点について継続して考察し、そのまとめを行った。その結果得られた知見は以下のとおりである。
1)「橋」の活動の実態
従来「橋」の活動は、オストヴァルトを中心に論じられてきた。本研究では、「橋」設立者の1人であったカール・ビュラーの活動に焦点をあてて「橋」の活動を考察した。まず「橋」の構想にさいしては、ポール・オトレの関与が少なからぬ影響を与えたことを指摘した。次に、橋の活動のうちパンフレットの出版事業の全貌を明らかにし、「橋」が提唱した「世界フォーマット」の波及のおおよその実態を把握することができた。中でも、特に「橋」はドイツ工作連盟と関連を有しており、具体的に1914年の工作連盟の展覧会ポスターに、世界フォーマットが採用されていることが判明した。以上から、「橋」のグラフィックデザインへの影響が、すでに1910年代において見られることが分かった。
2)ポーストマンの業績
オストヴァルトのアシスタントで秘書を務めていたポーストマンはメートル体系の研究者であり、オストヴァルトの世界フォーマットの構想を批判的に継承した。その結果、1918年に開催された標準化委員会において、ポーストマンの案が官公庁代表に受け入れられ、DINフォーマットとして制定された。本研究ではその経緯を明らかにした。
3)1920年代のグラフィックデザインへの影響
1920年代のグラフィックデザインのうち、特に構成主義の芸術概念であった「要素主義」に基づいた「要素的タイポグラフィ」の動向に、情報組織化の概念が受容されたことを、具体的にバウハウスのハーバート・バイヤー、ならびにヤン・チヒョルトの文章と作品を分析することで論証した。

  • Research Products

    (1 results)

All 2006

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 紙フォーマット標準化の起源-「橋」設立以前のカール・ビュラーの活動について2006

    • Author(s)
      伊原久裕
    • Journal Title

      計術工学会誌 42(口頭発表)

      Pages: 44-45

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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