2006 Fiscal Year Annual Research Report
情報処理システムとしての都市法に関する比較公法学的研究
Project/Area Number |
17601006
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
角松 生史 神戸大学, 法学研究科, 教授 (90242049)
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Keywords | 行政法 / 都市法 / 土地利用規制 / 協議型まちづくり / 事前確定型規制 / Japanese City Planning Law / コースの定理 / 情報構造 |
Research Abstract |
本期間に公表した論文(1)「建築紛争と土地利用規制の制度設計-情報構造の観点から」は、都市空間に関わる利害関係者の情報構造の観点から、現在の日本の土地利用規制を分析したものである。「法と経済学」的分析の古典であるコース論文の読み直しの上に立って、「事前確定型規制」を過度に重視することを批判し、「まちづくりアセスメント」「協議型まちづくり」の重要性を主張した。 論文(3)"Recent Development of Decentralization, Deregulation and Citizens' Participation in Japanese City Planning Law"は、2005年度9月にドイツで行ったシンポジウム報告(ドイツ語)を英語版に書き改め、論文としての体裁を整えたものである。日本の都市計画法制の古典的構造を略述した上で、90年代の諸展開(指導要綱の意義と限界、まちづくり条例、地方分権)および2000年代の都市再生諸施策について、分権と規制緩和の緊張関係という観点から分析した。 図書(1)(行政事件訴訟法の加除式注釈書の分担執筆)では、行政訴訟の実務的諸問題に関して、情報処理システムの観点を加味した法解釈を試みた。論文(2)では「勧告」の処分性に関する最高裁の新判例を、「タイミング論」および「訴訟類型選択論」の二つの観点に分けて分析した。
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Research Products
(4 results)