2006 Fiscal Year Annual Research Report
日本と中国の都市の水辺環境創出に関する方法論的研究
Project/Area Number |
17601007
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
萩原 清子 佛教大学, 社会学部, 教授 (00198649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 良巳 京都大学, 防災研究所, 教授 (00268567)
張 昇平 名城大学, 都市情報学部, 教授 (90278333)
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Keywords | 中国の水辺環境整備 / 菖蒲河公園 / 多基準評価 / 多基準分析 |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画に沿ってその成果について述べる。 1)北京の水辺を対象とした水辺環境創出に関する研究 (1)中国における水辺環境整備に関する歴史・コンセプト・現実の水辺計画などに関する報告(研究協力者である中国科学研究院教授・劉樹坤執筆)を参考として中国における水辺の計画コンセプトを把握した(継続中)。 (2)北京市の菖蒲河公園は、北京歴史的景観保存地区に位置しており、歴史的コミュニティの保全と改修事業として実施された。この事業は周辺の生活環境改善事業としての位置づけにあった。したがって、歴史的景観を保持しつつ、周辺住民の生活環境改善という目的の下で、事業は進められた。 2)および3)水辺の経済的評価について 上記1)の研究で把握したように、中国では、現在の都市における環境改善のための水辺整備だけでなく、かなりの都市では、歴史的な事情を考慮に入れ、歴史的景観を保持しつつ、現在の都市住民にとっても望ましい水辺環境の創出を志向している。したがって、水辺環境の評価については、単に経済的評価だけではなく、歴史的観点や地域住民の満足度などをも考慮に入れた、多基準評価が必要である。また、このような多基準の評価は日本の水辺環境についても同様に必要であり、中国ばかりでなく、日本の水辺についても多基準評価が必要であり、その評価手法についての検討を行った。多基準評価はいわゆる多基準分析の枠組みに含まれ、従来多くの研究が行われてきた。しかしながら、その手法をまとめて表現することができない位多様な手法が含まれている。したがって、日本と中国における水辺環境の評価として適用可能な手法を検討した。
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