2005 Fiscal Year Annual Research Report
FunctionalMRIによる閉塞性無呼吸症候群患者の高次脳機能障害の検討
Project/Area Number |
17605005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
宮崎 総一郎 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20200157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 喜代史 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20127038)
金井 裕彦 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (30293830)
今井 真 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (40335170)
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Keywords | 睡眠時無呼吸症候群 / fMRI / 認知機能 / 脳血流分布 / CPAP / 脳萎縮 / 前頭葉 / breath holding |
Research Abstract |
睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は本邦でも頻度が増している疾患であるが、重症のOSASでも驚くほど症状の自覚がないことがわかってきた。しかし、最近注意力に関連する前頭葉などの皮質に萎縮が見られるという論文報告もあることから、この研究では睡眠時の頻回のApnea Eventの及ぼす脳血流不均等について調べる方法を模索している。Apnea Eventは動脈の酸素分圧、二酸化炭素分圧をdynamicに変化させるため、deoxyHbの変化量も大きい。このため、Apnea Eventに伴うdeoxyHbの変化量がfMRIによってどのように検出できるかを時間分解能の精度に注目して検討した。とくに、fMRIから得られた関心領域のMR値とパルスオキシメーターを連動させる方法を検討した。また、基礎検討として健常者を覚醒状態においてbreath holdingを行い、gradient echo法によりfMRIの変化を観察した。覚醒時の短いbreath holdingでは、容易に酸素分圧が低下しないため、fMRIから得られた関心領域のMR値とパルスオキシメーターを連動させる実験には不向きであるが、呼吸と関連して変化する部位を探ることは可能である。本年度は主に健常者を用いて、この基礎検討を繰り返したが、平成18年度はsleep apneaをeventにしてfMRIを行う予定である。なお、この正確性をNIRSとパルスオキシメーター併用の場合と比較検討も行う。なお、OSAS患者(CPAP治療適応のあるもの)を対象とした検討については、すでに学内倫理審査委員会の承認を受け、MRI画像による脳萎縮の解析、アクチウオッチによる睡眠覚醒リズム解析、Epworth sleepiness scaleと神経心理学的テストによる注意力の解析を進めていく。
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