2006 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム機能解析による好圧好冷性微物の有用遺伝子探索及びその利用に関する研究
Project/Area Number |
17613006
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
仲宗根 薫 近畿大学, 工学部, 助教授 (80340834)
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Keywords | 深海環境 / ゲノム / プロテオーム / 応用微生物学 / マイクロアレイ |
Research Abstract |
【目的】 昨年度に引き続き、全ゲノム解析が終了した好圧好冷性細菌Shewanella violacea DSS12株ゲノム情報から情報学的解析により有用遺伝子候補の抽出を行い、応用化に向けた機能解析を行うことを本研究の目的とした。 【有用遺伝子群候補の抽出とデータベース化及びその抽出】 本菌株全ゲノム情報について、データベース化の行われた、約4100遺伝子の候補は、有用遺伝子データベースが構築され、現在公開に向け準備中である(本菌株ゲノム論文の出版と同時に行われる予定)。 また、昨年度試みたソフトウェアの構築(プロモーター配列情報を効率的に検索・抽出、整理する)により、本ソフトウェア開発の終了後に上記データベース情報と共に公開される予定である。 【有用遺伝子群の機能解析】 ゲノム機能解析の一環として、本菌株の有する3種のアルカリフォスファターゼに着目し酵素の活性測定を行った。発現ベクターの構築の後、精製蛋白を用い、各々酵素活性を測定したところ、3種とも、低温から高温まで、温度に関して異なる活性を有していることが明らかとなった。現在、これら酵素のさらなる有用性を検討するため、温度、塩濃度、pH等に対する安定性に関して解析を行っている。さらにその他の酵素についても同様な解析を進めている。 【新規有用深海微生物の分離】 本年度、独立行政法人海洋研究開発機構が主宰する、しんかい6500による深海調査に参加し、日本海深海底泥をサンプリングした。その底泥から、低温プロテアーゼ、アミラーゼ、窒素固定能を有する、新規有用深海微生物分離を試み、何種類かの微生物の分離が行われた。これら微生物の多くは、耐冷性、又は好冷性を有し、16SrDNAによる系統解析を行ったところ、数種は新種である可能性が示唆された。特に窒素固定細菌については、これまでまた深海環境からの分離例はなく、現在、これら微生物の有用性を探るべく、詳細な生理学及び分類を行っている。
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Research Products
(7 results)