2006 Fiscal Year Annual Research Report
放射線抵抗性細菌由来新規DNA修復促進タンパク質とDNAの相互作用に関する研究
Project/Area Number |
17613008
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
鳴海 一成 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (90343920)
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Keywords | 放射線抵抗性細菌 / DNA修復促進タンパク質 / DNA結合能 |
Research Abstract |
前年度に引き続き、DNA修復促進タンパク質PprAの変異体のスクリーニングを行い、アガロースゲルシフトによりゲルシフト状態に変化がみられる変異体を計24個取得した。この内、ヒドロキシルアミン処理からは9個、error-prone PCR法からは15個の変異体が取得できた。変異部位は、pprA遺伝子の中央付近、DNA塩基配列で133番目から206番目の間に集中していた。野生型及び変異型の精製タンパク質を用いて、アガロースゲルシフト法にてDNAとの結合能を調べたところ、一次スクリーニングでDNA結合能が欠失した変異体を選別したにもかかわらず、DNA結合能を保持しているものも見られた。また、一定量の直鎖状2本鎖DNA段片の完全シフトに必要なタンパク質濃度を勘案すると、野生型PprAタンパク質は2量体以上の多量体としてDNAに結合していると考えられた。ゲルろ過法でタンパク質の分子量を見積もったところ、野生型PprAタンパク質は溶液中で12量体を形成していると推定された。一方、取得した変異体の分子量は野生型と比べて小さく、光散乱法で詳細に調べたものでは2量体を形成しているDNA結合能欠失変異体があった。これらの結果は、前年度の原子間力顕微鏡を用いたPprAタンパク質とDNAの結合様式の解析結果と一致しないことから、別の方法でPprAタンパク質とDNAとの結合様式を解析する必要がある。電子顕微鏡イメージング法や水晶発振子マイクロバランス法などを用いて、タンパク質・DNAの結合様式を解析することを予定している。また、PprAタンパク質が持つDNA修復促進活性の分子機構を解明するために、タンパク質の立体構造を解析することが今後の課題である。
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Research Products
(7 results)