2005 Fiscal Year Annual Research Report
汎用モバイルシステムを利用した死体検案支援ネットワーク構築に向けての全国調査
Project/Area Number |
17639008
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
金武 潤 東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (90326661)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 康博 岩手医科大学, 医学部, 教授 (90202481)
舟山 眞人 東北大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40190128)
平岩 幸一 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60124616)
那谷 雅之 三重大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70241627)
中園 一郎 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30108287)
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Keywords | 社会医学 / 法医学 / 死体検案 / 検視 / モバイル / インターネット / 携帯電話 |
Research Abstract |
5県(岩手・宮城・福島・三重・長崎)の警察医会・検案医会に所属する医師(一部歯科医師を含む)を対象にプレゼンテーションを行った後、アンケート調査を行った。本システムに対する関心は高かったが、携帯電話のカメラ・ウェブ機能の利用率は低かった。 6大学(札幌医大・岩手医大・東北大・福島県立医大・三重大・長崎大)の卒業後3〜5年目の医師を対象にアンケート調査を行った。若手臨床医の多くが死体検案の経験とその指導を受けた機会が少なく、可能な限り死体検案を引き受けたくないという実態が判明した。費用に関しては、無料あるいは勤務先の病院が負担すべきとの意見が大半を占めたが、少数ながら個人負担でも構わないとする意見がみられた。その一方で、携帯電話利用に対する拒否反応はなく、本システムに対する需要と期待があることが確認できた 全国79大学の法医学教室を対象に、アンケート調査を行った。死体検案に関する電話相談件数は年間数件である施設が大多数を占めた。携帯電話による画像の質は助言を目的とする場合には十分であるが、受け手側の体制整備とセキュリティの確保が最大の問題であると指摘された。 セキュリティの確保については、パスワード、暗号化、指紋認証、遠隔情報削除機能、画像ファイルの自動消去といった既存の技術を組み合わせることにより可能と判断された。また情報の二次利用の制限についても考慮する必要性が認められた。 本システムの運用形態として、(1)病院単位、(2)個人利用、(3)警察署へ配備しての共同利用等が考えられるが、最も効果的なのは研修医の教育を目的とした病院単位での利用であると考えられた。本システムの基本構想は既に完成しており、運用ガイドラインの策定に着手し、実際の運用を想定したシステム開発および実証実験を行う段階にあると考えられた。
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Research Products
(1 results)