2005 Fiscal Year Annual Research Report
状況適応型HCI設計における利用状況把握のためのマイクロシナリオ手法の開発
Project/Area Number |
17650036
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Research Institution | National Institute of Multimedia Education |
Principal Investigator |
黒須 正明 独立行政法人メディア教育開発センター, 研究開発部, 教授 (30283328)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
郷 健太郎 山梨大学, 総合情報処理センター, 助教授
刑部 育子 お茶の水女子大学, 生活科学部人間生活学科, 助教授
岡本 誠 はこだて未来大学, 情報アーキテクチャ学科, 教授
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Keywords | ユーザビリテイ / シナリオベーストデザイン / フィールドワーク手法 / 問題発見 / 設計上流プロセス / 情報デザイン / CyARM |
Research Abstract |
・初年度のH17年度は、これまで断片的に進めてきたマイクロシナリオ手法(MSM)の開発を統合することを行った。 ・この手法によると、インタビューなどのフィールドワーク手法によって、ユーザやその利用状況に関する状況を把握し、それを問題マイクロシナリオ(pMS)として記述する。問題マイクロシナリオとは比較的短いシナリオに、一つずつ問題点を記述したものであり、全体に共通するインフォーマントの情報(たとえばライフヒストリー、基本属性など)は基本情報(GI)として別途まとめておく。 ・それぞれの問題マイクロシナリオについて、その内容をあらわす適切なキーワードをタグとして抽出し、それを各問題マイクロシナリオの属住データとして付与しておく方法をとった。ただし、この点については、キーワード抽出の作業が若干主観的なものになりがちなため、シソーラスを用いて自動抽出する方式も併せて検討した。後者をツールとして実装すれば、シナリオ分析のプロセスがかなり省力化できるものと思われる。 ・共通するタグ情報(キーワード)を含む問題マイクロシナリオをグループ化し、そこから問題点をまとめ、次にそれに対する解決策の案出を行い、解決マイクロシナリオ(sMS)を記述する。この解決マイクロシナリオを比較評価することによって、最適な解決案を選択し、設計の中流工程へとつなげてゆく。 ・こうした形で手法をまとめた結果、HCI設計の上流工程における利用状況把握において、利用者の状況に適合した形でシナリオをまとめる手法を体系的にまとめることが出来た。その結果は研究代表者の所属するメディア教育開発センターの研究報告として執筆した。 ・なお、pMSの代わりにGTSのopen coding を利用するなど、今現在も検討を要する課題が残っており、H18年度には、そうした可能性の分析を行うと同時に、マイクロシナリオ分析システムとしてツール化を進める計画である。
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Research Products
(4 results)