2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17650041
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石田 亨 京都大学, 情報学研究科, 教授 (20252489)
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Keywords | 異文化コラボレーション / 異文化コミュニケーション / 機械翻訳 / エージェント |
Research Abstract |
平成17年度の研究開発のテーマは,翻訳エージェントの研究が中心となった. 翻訳エージェントの研究は,ユーザとエージェントの対話によって翻訳エラーを克服する試みである.例えば,日中機械翻訳システムを用いると,日本人ユーザは翻訳文が正しいかどうかを知る術がない.誤っていても,機械翻訳システムは翻訳文を送ってしまう.人間の翻訳者であれば,自信がなければユーザに問い合わせるのだが,機械翻訳にはそれができない.解決策の第一歩は,機械翻訳自身に翻訳精度を自己評価させることである. これを実現するために,折り返し翻訳と文の類似度判定機能が研究した.入力文と折り返し翻訳結果の類似度が高ければ,機械翻訳システムは,自身の行った翻訳が精度の高いものであると判断する.類似度が低ければ,機械翻訳システムは,入力文を簡単化し,どこまで簡単化すれば高い翻訳品質が得られるかを調べる.そして,自身が翻訳できない箇所を見つけ,その部分を利用者に提示し言い換えを求める.このアイデアを実現するために,翻訳品質と強い相関を持つ類似度の計算手法を考案した.類似度の持つべき性質は二文の意味が近いほど値が大きくなることであり,その計算に単語列の一致度や編集距離などを利用した. こうした技術により機械翻訳システムは,ユーザと対話可能な翻訳エージェントへ発展する.なお上記の内,機械翻訳の要素技術は,NTTやNICTと共同研究を行った.
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Research Products
(6 results)