2006 Fiscal Year Annual Research Report
感性評価のための個人対応が可能な可変人体モデルの構築
Project/Area Number |
17650062
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
乾 滋 信州大学, 繊維学部感性工学科, 助教授 (10356496)
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Keywords | 可変人体モデル / 人体表面形状 / 形状計測 / 感性評価 / 人体内部構造 / 姿勢変化 / 基礎人体モデル / 測地線 |
Research Abstract |
本研究では、感性評価のための個人対応が可能な可変人体モデルの構築を目指している。そのための基礎となる内部構造を有する人体情報に基づいたモデルを構築する。また、人体表面形状計測により得られた人体表面形状に基づいて、基礎人体モデルの変形を行うことにより個人への対応を可能とする。 基礎となる人体モデルについては、モデル構造の作成を行った。人体モデルとしては姿勢変化を可能とするように骨格を剛体リンクによって構成し、それ以外の内臓や筋肉の部分を弾性体としてモデル化した。弾性体部分は弾性力学に基づいて定式化を行い、荷重に応じて変形するものとしている。一方で、MRIによる詳細な計測により得られた人体内部構造のデータを用いて、人体内外の形状の抽出を行った。この内部構造データより骨格部分およびそれ以外の部分の形状の抽出を行った。これにより得られた形状の情報を人体のモデル構造に適用するために、人体表面および内部の要素分割の設計を行った。この要素分割に形状の情報をモデル構造に適用することによって基礎人体モデルを構築する予定である。 一方で、人体モデルを個人対応とするためには人体表面形状計測を行い、これに基づいて基礎人体モデルの変形を行う。人体表面形状計測によって得られるのは表面を覆う大量の座標データ群である。これを取り扱うために先行研究で、あらかじめ設計された要素分割を座標データ群に適用することを行った。このときに分割要素の頂点を求めるために幾何学的なルールを用いていた。代表的なルールとして測地線を力学的な手法で求めていたが、計測ノイズの影響で正しい頂点を求めることが出来ない場合があった。測地線を求めるアルゴリズムを頑強なものに改良することによって、頂点が正しく求められ、良好な要素分割が可能となった。
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