2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17650097
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
高田 昌彦 (財)東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 副参事研究員 (00236233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 和人 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (90211903)
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Keywords | 大脳皮質 / 運動領野 / 前頭前野 / 大脳基底核 / 運動制御 / 行動発現 / ジストニア / 変異マウス |
Research Abstract |
平成17年度は、まず、WMS(BALB/c substrain)の繁殖飼育システムを確立した。この変異マウスは自然交配による繁殖がきわめて困難であるため、体外受精による繁殖を試みた。具体的には、変異マウス雄の精巣尾部から精子を採取し、未受精卵とインキュベーションすることにより体外受精を行った後、受精卵を回収し、1晩培養後、2細胞期胚を偽妊娠雌マウスの卵管内に移植した。子孫の遺伝子型を検定した後、現在、以下の実験を進めている。 (1)変異マウスWMSのホモ(wri/wri)、ヘテロ(+/wri)、および野生型(+/+)を用いて、大脳基底核(特に線条体と黒質)や小脳(特にプルキンエ細胞と小脳核)におけるドーパミンおよびドーパミン受容体の発現様式の差異を免疫組織化学的に比較、検討する。特に、発達過程(生後0〜30日)におけるそれらの発現変化と運動異常の相関について詳細に解析する。具体的には、チロシン水酸化酵素(ドーパミン合成酵素)、D1およびD2タイプドーパミン受容体、ドーパミントランスポーター、DARPP-32(D1/D2受容体を有する線条体投射ニューロンのマーカー)のそれぞれに対する抗体を用いて、免疫染色を行う。また、特に小脳については、GAD(GABA合成酵素)やGABA受容体に対する抗体を用いた免疫染色を同時に行う。 (2)WMSの大脳基底核(特に淡蒼球外節・内節、及び視床下核)や小脳(特にプルキンエ細胞)から、細胞外記録法によりニューロン活動を記録する(in vivo実験)。具体的には、ニューロンの自発発火様式に注目し、発火頻度の変化や律動性(振動現象)あるいは同期性の有無について詳細に解析し、得られたデータを野生型のパターンと比較、検討する。
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Research Products
(5 results)