2005 Fiscal Year Annual Research Report
小脳プルキンエ細胞特異的薬剤誘導性ポリグルタミン産生マウスの作出と解析
Project/Area Number |
17650106
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
平井 宏和 金沢大学, 学際科学実験センター, 助教授 (70291086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳原 大 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (90252725)
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Keywords | 脊髄小脳変性症 / 小脳 / ポリグルタミン病 / 神経変性疾患 / 運動失調 / CAGリピート |
Research Abstract |
脊髄小脳変性症3型(SCA3)の患者では、異常伸長したCAGリピートを持つ原因遺伝子ataxin-3が蓄積し、神経細胞が変性することが病因である。本研究課題ではプルキンエ細胞特異的L7プロモーター制御下で、異常伸長(69CAGリピート)したataxin-3を発現するトランスジェニック(Tg)マウスを作出した。L7-ataxin-3[Q69]をマウスの受精卵にインジェクションし、3ラインのTgマウス(a, b, cライン)を得た。aラインとbラインでは極めて強い運動失調が生後直後より観察された。これに対し、cラインの運動失調は、野生型とa, bラインの間であった。aラインとbラインのTgマウスでは生後15日の段階ですでに小脳の大きさが野生型より顕著に小さかった。またプルキンエ細胞内にataxin-3を含む凝集塊が認められた。cラインの小脳はまだ観察していないが、やはり野生型とa, bラインの中間の大きさであると予想される。 ロータロッドによる運動能力の解析(室町機械製、3分で40回転まで加速)では、生後3週の時点で運動失調が強く、その後も14週まで調べたが悪い状態で一定していた。cラインでも生後3週でロータロッドの成績は野生型より有意に劣っていたが、a, bラインより優れていた。その後、6週にかけて成績は向上したが、それ以降は一定となった。体重の増加はa, bラインでは生後3週の時点で野生型より悪く、生後14週の時点では野生型の8割程度であった。cラインの体重の増加も、他の所見と同様、ほぼ野生型とa, bラインの中間であった。
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