2006 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の認知・身体能力により分類した移動支援のための適応型情報提示構成法の提案
Project/Area Number |
17650160
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小竹 元基 東京大学, 大学院工学系研究科, 講師 (10345085)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌田 実 東京大学, 大学院工学系研究科, 教授 (20224644)
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Keywords | 高齢者 / 移動 / 認知特性 / 移動支援 / 情報端末 |
Research Abstract |
高齢者の移動支援のために、色々なデバイス等が提案されている。しかしながら、一般の健常者対象にした機器を高齢者に適用しようとすると、高齢者特有の特性によって、ミスマッチが生じる。本研究では、高齢者の認知や身体能力を想定した上で、最適な情報提示による移動支援法を目指して、以下の取り組みを行った。 (1)高齢者のニーズ調査 鉄道駅等の利用において、乗換えや目的地へ向かって歩くことが困難なケースが多い。その基礎調査として、社団法人交通バリアフリー協議会と共同で、いくつかの実地調査を実施した。 (2)移動支援の方策検討 人が移動時にどんな情報をもとに歩いているか、基礎的な実験を行い、ランドマーク情報の得方、何を見て移動するか、地図からどんな情報を得るか等のデータを採取した。 (3)高齢者の生活・身体機能、認知特性の調査 高齢者といっても一くくりにできないため、種々の特性を有することについて、生活特性や身体機能、認知特性ことに分類を試みた。外出の頻度や経験、歩行速度や立ち幅跳び、さらに脳機能として、前頭葉の機能活性度を医学的に評価するWCSTや産総研の脳内の情報伝達・記憶を評価するAIST式認知特性試験などのデータを採取した。 (4)情報機器使用時の行動パターン分析 移動支援を携帯電話等の端末で行うと、このような情報機器をどのように使いこなせるかが重要となる。このため、携帯電話で特定の機能を操作行動として行なわせた際の、高齢者の行動パターンを検討した。具体的には、情報を発見、処理、行動を行なう操作履歴や注視点の分析から、迷いの状況を客観的に得ることができた。 (5)まとめ 上記の項目で得られたことを総合して、高齢者の移動支援のための方策についての知見をまとめた。
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