2005 Fiscal Year Annual Research Report
バイアス方式形状記憶合金を利用した排泄支援装置の高能率化へ向けての改善
Project/Area Number |
17650161
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
八高 隆雄 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (40111637)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 直隆 宇都宮大学, 工学部, 教授 (90235119)
山本 圭治郎 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (00257411)
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Keywords | 形状記憶合金 / 福祉機器 / 排泄支援 / TiNi合金 / 拡散合金化法 / アクチュエータ |
Research Abstract |
本年度は以下の研究を実施し、日本機械学会D&Dシンポジウムおよび日本機械学会全国大会の講演会に発表申し込みである。先ず、肛門から30mmの第一段階の腸壁を剛体とした2次元モデルを製作し、そこで駆動するアクチュエータの開発を進めた。 アクチュエータの開発に当たっては、その形状が複雑なため、当初の予想に比べてTiNi形状記憶合金の塑性加工および切削加工はかなり困難を極め、今後の3次元へのさらに複雑な加工に適応させるため、形状記憶合金から部品を作製するのではなく、Ti板で目的の形状に加工後Ni箔あるいはNiめっきによってNiを付着させ、反応温度での金属原子の拡散反応によって、形状記憶部品とする方法を完成させた。次にこのアクチュエータを腸壁2次元ソリッドモデル内で駆動させた時の動作特性が、現状の厚さ1mmのアクチュエータでは、冷水を止めてから体温によって形状記憶合金が暖められ駆動温度に達するまで最低でも5秒程度要することがわかった。そこで、排泄物を除去するために必要な力を維持しながら、アクチュエータの材料を薄くすることで反応特性を高められる限界を求める実験を進めている。またこのアクチュエータが作動する温度域に対する人間が持つ嫌悪感を官能評価法で評価した。
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