2005 Fiscal Year Annual Research Report
跳躍能力の分化に影響を及す身体の形態的,機能的特性の検討
Project/Area Number |
17650195
|
Research Institution | National Agency for the Advancement of Sports and Health |
Principal Investigator |
田内 健二 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学研究部, 研究員 (00371162)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木越 清信 愛知教育大学, 保健体育講座, 助手 (20378235)
|
Keywords | 跳躍能力 / 発育発達 / 下肢 / 形態 |
Research Abstract |
本研究は,相対的に短時間での跳躍能力に優れる者と長時間での跳躍能力に優れる者とに分化する時期,およびそれに影響を及ぼす下肢の形態的,機能的特性を明らかにすることを目的とした. 本研究の目的を達成するために,まず,6歳から18歳までの男子1137名を対象にして,その場連続5回跳躍(5RJ :短時間での跳躍)と垂直跳び(CMJ :長時間での跳躍)を行わせ,それぞれのパフォーマンスをRJindex(跳躍高を接地時間で除した値)とCMJh(跳躍高)を用いて評価した.その結果,RJidexとCMJhとの間の決定係数は0.585であり,同じCMJhであってもRJindexが高い者と低い者とが存在し,そのばらつきは,9歳から13歳あたりで大きくなることが明らかになった.このことから,相対的に短時間での跳躍能力に優れる者と長時間での跳躍能力に優れる者とに分化する時期は,発育スパート開始時期と重なる可能性のあることが示唆された. 次に、跳躍能力の分化に影響を及ぼす下肢の形態的特性を検討するために,13から17歳までの男子65名を対象にして,5RJおよびCMJのパフォーマンステスおよび下肢の形態計測(下肢長,下腿長,アキレス腱長など)を行った.その結果, RJindex, CMJhおよびRJindex/CMJhと下肢の形態の各変数との間には,いずれも有意な相関関係は認められなかった.このことから,13から17歳までの跳躍能力の特性には,下肢の形態的特性は大きく影響を及ぼさないことが示唆された.来年度は,さらに年齢の幅を広げて調査すること,および下肢の機能的特性との関連性について検討する予定である.
|