2005 Fiscal Year Annual Research Report
中・高年齢者の健康増進・介護予防を目的とした運動処方システムの効果に関する研究
Project/Area Number |
17650200
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
木村 貞治 信州大学, 医学部, 教授 (70252111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大平 雅美 信州大学, 医学部, 教授 (50262738)
横川 吉晴 信州大学, 医学部, 助教授 (50362140)
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Keywords | 中・高年齢者 / 健康増進 / 介護予防 / 運動処方システム |
Research Abstract |
平成17年度は,中・高年齢者の健康増進・介護予防の推進を目的とした運動処方システムを構築するための第1段階として,個別の体力特性を評価するための測定システムの検討と,運動処方システム構築のため具体的なアルゴリズムの検討を行った。 体力測定のための測定システムとしては,自己の努力量や励ましの程度などによって結果が変動する可能性がある自己ペース歩行テストではなく,信頼性や妥当性について報告されている漸増負荷法であるシャトルウォーキングテスト(SWT)に基づいた測定システムを検討した。方法は現有の3軸加速度計を腰部に装着した状態でSWTを行い,経時的な消費カロリー量,心拍数,そして3軸加速度計のX成分,Y成分,Z成分における累計値の変化を解析した。その結果,SWTにおける歩行速度の増加に伴い,消費カロリー量,心拍数,加速度の累計値が直線的に増加する傾向を示したことから,外から歩行速度をコントロールすることができる漸増負荷法としてのSWTを用いた歩行機能評価の有用性を確認した。 また,個人の体力特性に応じた運動処方システムとしては,上述のSWTの結果に基づいた至適運動強度を3軸加速度計の値や心拍数などから算出し,その強度レベルを超えた時点で,3軸加速度計に装填したスピーカーから聴覚的にフィードバックすることができる運動処方用のフィードバックシステムのアルゴリズムについて検討した。 平成18年度は,これらの歩行機能測定システムと運動処方システムの内容を吟味し,実際の現場で活用できるように完成度を高めた上で,地域在住の中・高年齢者を対象として実際の歩行機能測定と運動処方を実施し,システムの実用性や課題,そして,継続的な利用による効果について検討していく。
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