2007 Fiscal Year Annual Research Report
母乳哺育を阻害する母親の食事因子の解明とその乳汁成分の変化について
Project/Area Number |
17650226
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
篠原 久枝 University of Miyazaki, 教育文化学部, 准教授 (40178885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江藤 望 宮崎大学, 農学部, 准教授 (90232959)
河原 聡 宮崎大学, 農学部, 准教授 (30284821)
菅沼 ひろ子 宮崎県立看護大学, 教授 (40405585)
藤井 良宜 宮崎大学, 教育文化学部, 准教授 (10218985)
武方 壮一 教育研究, 地域連携センター, 准教授 (10188170)
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Keywords | 母乳哺育 / 乳房トラブル / 食事因子 / 食事調査 / 妊娠期 / 動物モデル / うっ滞性乳腺炎 / 肥満細胞 |
Research Abstract |
ユニセフ、WHOにより、生後6カ月までの母乳育児が推奨されているが、本研究において乳腺炎などの乳房トラブルは、約20%の授乳婦に発症し乳質の変化を伴うことが示唆されている。うっ滞性乳腺炎の誘因として母親の食事内容が挙げられるが、平成17年度、18年度結果から、乳腺炎発症者ならびに健常者ともに食事バランスの悪い者が多いことが判明した。現在、妊娠期および授乳期においても、母子の健康のために適切な食習慣を図ることが重要な課題となっている。そこで本年度は以下の2つの研究を実施した。 (1)妊娠初期〜授乳期における食事調査からの検討 妊娠初期の母親学級に参加された方で調査協力の同意を得られた方を対象に、妊娠初期、中期、後期、産後1か月時の食事調査を行った。BMIの平均は妊娠初期22.2、中期22.9、後期24.2、産後1か月22.4であった。エネルギー摂取量は妊娠初期1344kcal、中期1704kcal、後期1510kcal、産後1か月1582kcalであり、妊娠中期には摂取量が増加していた。神経管閉鎖障害の発症リスク低減のために葉酸の推奨量は妊娠期440μg、授乳期340μgであるが、対象者の妊娠期の摂取量は240〜290μg、授乳期で315μgと少なかった。他の栄養素も食事摂取基準より低い値であった。一方、食塩摂取量は目標量8g未満に対して10g未満と高い。今後も母子の健康ならびに乳腺炎発症予防の為に、食事指導の介入が必要であると思われる。また、乳腺炎発症者と健常者の食事歴の比較を試みたが、産後1か月時の乳腺炎発症者が少く比較できなかった。 (2)うっ滞性乳腺炎動物モデルの作成による検討 マウスを用いて、哺乳中断によるうっ滞性乳腺炎モデルを作成し、組織学的な変化について検討した。強制離乳により腺細胞の破壊が認められ、また肥満細胞数がコントロールに比べて有意に増加していた。この系の確立により、今後、乳腺炎発症の疑いのある食品を摂取させて乳腺炎発症モデルの検討を行い、うっ滞性乳腺炎の発症機序の解明に繋げたい。
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Research Products
(2 results)