2007 Fiscal Year Annual Research Report
「NET理科ひろば」で地方小規模校を結ぶ理科教育プログラムの開発
Project/Area Number |
17650233
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
古屋 光一 Hokkaido University of Education, 教育学部, 准教授 (10374753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉元 直樹 東北大学, 大学院・教育情報学教育部・高等教育開発推進センター, 准教授 (60236172)
大鹿 聖公 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (50263653)
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Keywords | 理科授業 / ネットワーク / 地方小規模校 / 授業研究 / カリキュラム開発 / TV会議システム |
Research Abstract |
最終年度となる平成19年度は,次の3つの研究を行った。 1 授業の実践 本学附属小学校を基幹校として,近郊の小規模校2校と相互にネットワークでつなぎ,IP会議システムを用いて授業を行ってきた。IP会議システムにより,映像,音声,児童の作品を相互に交流することができた。また,3校にのみ公開されているウェブページを用いて授業以外でも情報の交流を図った。その結果ネットワークを用いた授業が,小規模校の学習を高めるのに効果があった。また,基幹校においても相互の交流が学習を高めるのに効果があった。 2 教材の研究 本研究では,小学校5年生B区分の「振り子と衝突」を学習の対象とした。この教材は3つの特徴を持つ。(1)学習内容を児童が選択する。(2)誤った理解をする子どもが多く,指導が難しい。(3)問題解決能力として条件制御を指導する単元である。そのため,学習内容の理解の実態を把握するために小学生から大学生までを対象に調査を行った。その結果内容の理解が定着していないこと,条件制御能力の理解は小学校6年生がピークであること,が明らかになった。一方条件制御能力と学習内容の理解に相関の傾向が見られることを明らかにした。これらの調査をふまえて上記の授業実践を行った。 3 成果の公開とまとめ 授業の実践に基づいて得られた成果を8月に日本理科教育学会(於:愛知教育大学)で発表した(「テレビ会議システムを用いた理科授業の実践-地方小規模校を結ぶ理科教育プログラムの開発-」,他)。今後もネットワークの利用と実践を続けると同時にその他の技術の開発と授業における実践化も検討し,北海道における小規模校の理科授業を支援するための研究を継続する予定である。
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