2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17650238
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
癸生川 武次 信州大学, 教育学部, 教授 (40029690)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守 一雄 信州大学, 教育学部, 教授 (30157854)
澁澤 文隆 信州大学, 教育学部, 教授 (50303483)
川島 一夫 信州大学, 教育学部, 教授 (40135116)
高橋 知音 信州大学, 教育学部, 助教授 (20291388)
今田 里佳 信州大学, 教育学部, 助教授 (80306670)
|
Keywords | 潜在連想テスト / 科学教育 / 中学生 / 集団式作業検査 / 教育効果の測定 |
Research Abstract |
「青少年の科学離れ」は深刻である。そうした中で、子どもたちが科学に親しむ機会を提供する試みが全国的に実施されてきている。しかし、皮肉なことに、こうした科学啓蒙活動の効果は「科学的に」測定されているわけではなく、極論すれば、参加した子どもたちの楽しそうな様子から「これで科学に親しんでもらえただろう」と主催側が自己満足しているにすぎないとさえ言える。参加者にアンケート調査を行ったとしても、啓蒙活動の効果の正確な測定とはならない。アンケート調査では、どうしても回答が好意的なものとなるバイアスがかかるからである。本研究では、こうしたアンケート調査の問題点を解決する手法の一つとして潜在連想テストの改良版であるFUMIEテストを開発し、以下のような効果の測定を行った。 1)『青少年のための科学の祭典』の会場において、受付時にサンプリング抽出をした参加者に協力を求め、受付時とイベント終了時の2回のFUMIEテストによって、「科学」などの潜在的イメージの変化を測定した。 2)長野県内の小中学校において、科学啓蒙活動の一環としての講演を行い、講演の前後に2回のFUMIEテストによる測定を行い、講演の効果を測定した。 FUMIEテストは開発途上であり、本研究での活用実践を通して、さらなる改良をすることも目的としている。特に重要なことは、手間はかかるが精度の高いIATと簡便な測定ができるFUMIEテストとの測定結果の同等性を確認することである。そこで、FUMIEテストを用いて第1の研究目的のためのデータを収集するほか、一部の参加者についてはIATを併せて実施することでFUMIEテストとIATとの同等性の検証をすることを並行して進めた。 成果の発表、今年度は初年度であり、成果発表にまでは至らなかった。
|