2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17650279
|
Research Institution | The Museum of Nature and Human Activities, Hyogo |
Principal Investigator |
加藤 茂弘 兵庫県立人と自然の博物館, 自然・環境評価研究部, 主任研究員 (50301809)
|
Keywords | 定方位サンプリング / 二重管式サンプラー / チタン製刃先 / 半割式内管 / 非磁性鋼材 |
Research Abstract |
汎用中深度定方位サンプラーおよびコア試料抜き出し器の企画・設計と,これらの部材の製作を行った.定方位サンプリングを行うサンプラー部分は,非磁性のSU316ステンレス鋼を使用した二重管式として,掘削刃先により硬度とねばりの強い純チタン鋼を用いた.当初に設計したねじ止め方式ではN値10-20の固さの堆積物を掘削する際に強度が不足すること,二重管式サンプラー全体の重量を軽くするため外管の厚みを薄くしたことから,チタン製刃先を外管にアルゴン溶接により固定することとした.また製作コストを考慮し,チタン製刃先の長さや刃先を調整した.内管も非磁性SU316ステンレス鋼を使用し,厚みを5mmとした半割方式を設計・製作した.さらに古地磁気測定用試料の採取の利便性を考えて,通常の半分割ではなく1/3,2/3分割の組み合わせ方式を採用した.本年度はサンプラー部品の製作までを行ったが,次年度に各部品を取りまとめてサンプラーを組み立てる予定である.コア試料から分析試料を採取するための試料抜き出し器は,通常の押し出し式ではなく,半割式内管の接合部に沿って切断する「ギロチン式」切断器を設計した.試料抜き出し器の磁性もコア試料に影響することが判明し,刃先・台座ともに非磁性鋼材(アルミ・SU316ステンレス鋼)で製作する.これら機器の企画・設計とともに,福井県九頭竜川河口付近で既存のボーリングデータを収集・整理し,サンプリング候補地点,掘削深度(40mまで),定方位サンプリングを試みる堆積物の深度を絞り込んだ.テストサンプリングは次年度に実施する予定である.
|