2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17651002
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
須賀 利雄 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70211977)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
才野 敏郎 名古屋大学, 地球水循環研究センター, 教授 (60126068)
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Keywords | 亜熱帯モード水 / 有光層 / 栄養塩 / 溶存酸素 / クロロフィル / プロファイリングフロート / 冬季混合層 / 季節躍層 |
Research Abstract |
北太平洋の船舶観測による水温・塩分・溶存酸素・栄養塩プロファイルデータを収集して,表層物理構造と表層酸素・栄養塩構造を、とくに,鉛直成層,および物理パラメータと溶存酸素・栄養塩との関連に着目して解析した.鉛直高解像度データから亜熱帯モード水を抽出する際の,鉛直水温勾配および鉛直密度勾配の評価方法について詳細に検討し,晩冬期から夏季にかけての季節躍層直下のモード水を適切に抽出することができる手法を開発した.また,亜熱帯モード水を含む北太平洋の主なモード水について,水温勾配の極小層として検出されるモード水と,密度勾配によって検出されるモード水を比較した結果,中央モード水および東部亜熱帯モード水には,両者に差が見られるが,亜熱帯モード水については,両者はほぼ同等であることを確認した。亜熱帯循環西部域において,モード水およびその隣接層における水温・塩分・密度・渦位等に物理パラメータと酸素・栄養塩との関係を調べた。その結果,混合層が発達する冬季に,これらのパラメータ間の関係がリセットされている可能性が示唆された。 クロロフィルセンサーと溶存酸素センサーを搭載したプロファイリングフロートの仕様を検討し,黒潮続流域における晩冬期から初夏にかけての表層海洋構造の季節発展を計測するのに適した測定層,浮上沈降サイクルを決定して,フロートを購入した. 白鳳丸の黒潮続流域集中観測に参加して,フロートを投入するとともに,投入海域におけるCTD・採水観測を実施した.フロートから送信されたデータの一次処理を行い,水温・塩分・酸素・クロロフィルプロファイルを取得して,船舶観測データと比較した.
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