2006 Fiscal Year Annual Research Report
水道水質に対する需要者の不安感を軽減できる情報公開技法に関する研究
Project/Area Number |
17651021
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊藤 禎彦 京都大学, 工学研究科, 教授 (10184657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越後 信哉 京都大学, 工学研究科, 講師 (70359777)
大河内 由美子 京都大学, 工学研究科, 助手 (00391079)
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Keywords | 水道水 / 飲料水 / リスクコミュニケーショ / トリハロメタン / 不安感 |
Research Abstract |
これまでの文献的考察により、水道水質の不安に対しては、コントロール感の付与がそれを軽減または解消するとの仮説を設定するのが妥当と考えている。ここでいうコントロール感を付与した情報とは、正確な情報をもとに、自分の意志で飲用水のリスクを選択できているという認識を需要者がもつことができるような情報のことである。 18年度は水道水中のトリハロメタン問題に絞りアンケート調査を行ったが、提供する情報には差を設けることとした。すなわち、一方は、トリハロメタンについて、水質基準が設定されていること、高度浄水処理で大幅に低減されているとの情報を与えた。もう一方は、これに加えて、高度浄水処理による除去率、水道水の煮沸効果、浄水器の使用効果、ボトルウオーターの利点などを具体的に示した。ところで、同一人を対象として、ある安心度や不安度がいかに変動したかを郵送調査法によって測定することは困難と考えられる。そこで調査対象を2群に分け、それぞれ上記のいずれかの情報を与えた。結果を統計処理し、安心度や不安度の変動を測定したものとみなした。 この検討により、望ましい状況に達する方法や、将来展望の不確実度を低減させる情報など、需要者がコントロール感をもてる情報を提示することによって、不安感が実際に変化することを実証することができた。
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