2005 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界流体中での大容量放電プラズマ形成を利用した有機物の迅速分子変換法の開発
Project/Area Number |
17651049
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
後藤 元信 熊本大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (80170471)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 満 熊本大学, 工学部, 助教授 (40363519)
浪平 隆男 熊本大学, 工学部, 助手 (40315289)
秋山 秀典 熊本大学, 工学部, 教授 (50126827)
|
Keywords | 超臨界流体 / プラズマ / パルスパワー / 分子変換 / ストリーマー放電 / オレイン酸 |
Research Abstract |
超臨界二酸化炭素中に溶解し得る有機物を共存させパルスパワーによる大容量放電プラズマを形成することにより、有機物の分子変換反応を生起させ、その作用を明らかにすることを目的として研究を行った。 1.超臨界・亜臨界流体中での放電基礎特性の把握 気相から亜臨界・超臨界流体条件まで広範な温度・圧力下で二酸化炭素中におけるプラズマをパルスパワーにより生成することに成功した。アーク放電について、遅延時間は4MPaまでは圧力の上昇とともに増加し、5MPa付近で急激に低下の後に再度増加して10MPa程度で一定となった。絶縁破壊電圧は4MPa程度までは圧力とともに増加し、臨界点近傍で若干低下した後、一定となった。ストリーマー放電については積分写真により観察し、絶縁破壊電圧は3MPaから臨界点まで一定で、臨界点付近で急激に増加した後、緩やかに増加し、流体密度に依存していることが判明した。 2.有機化合物の放電プラズマによる分子変換 オレイン酸などの有機化合物を原料に分子変換を試み、パルス電圧の印加回数や共溶媒の反応に与える効果を調べた。オレイン酸のみでは微量の飽和化合物が観察されたのみであったが、オレイン酸とエタノールを仕込み40℃、15MPaで10000回放電したところ、テトラデカン酸、9-ヘキサデカン酸などの生成がGC-MSにより確認された。さらに、炭素10-15の飽和炭化水素の生成が観察され炭素鎖切断反応などが起こっている可能性が示された。
|
Research Products
(2 results)