2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17651053
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
細井 浩貴 北海道大学, 創成科学共同研究機構, 学術研究員 (00396334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末岡 和久 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (60250479)
石井 睦 北海道大学, 創成科学共同研究機構, 学術研究員(特任助教授) (20232225)
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Keywords | 走査プローブ顕微鏡 / ナノ材料 / マイクロ・ナノデバイス / 表面・界面物性 / カンチレバ |
Research Abstract |
強磁性体金属Feを用いて、探針と材料表面の接触面積、接触後に引き戻す速度、材料の加熱温度、成長中の雰囲気などのナノ構造体を成長する条件の最適化を行った。前述の条件に加えて、ナノ構造体を成長ずる母材となるカンチレバーのバネ定数が重要なパラメータのひとつであることを見出した。その結果、直径が200〜500nm、長さが500〜1000nmの柱状ナノ構造体を探針先端部に作製する技術を確立した。エネルギー分散型X線分析の測定から、成長したFeナノ構造体には10〜25%程度のSiが含まれていることがわかったが、作製したナノプローブを用いて、磁性体試料の磁気力顕微鏡観察が可能であり、Feナノ構造体は強磁性的である。また、測定したガーネットの磁気力顕微鏡像では、市販されているオーバコート探針では見られないコントラストが得られており、ある種の磁性体観察には磁性体ナノ構造プローブが有用であることが示された。現在、反強磁性体であるCrを用いたナノ構造体の成長を試みている。 熱支援ソフトコンタクト法により作製したFeナノ構造体を触媒として、カーボンナノチューブを成長し、先端部から直接CNTが成長した探針の作製を試みた。CNTの成長を支配すると考えられる触媒の大きさを制御するため、Feナノ構造体を成長した後に、再び探針を加熱するプロセスの検討を行った。その結果、探針先端部のみからCNTを成長させることに成功した。ただし、長さの異なる複数本のCNTと共に、Siを主成分としたナノチューブも同時に成長していることがわかった。
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