2005 Fiscal Year Annual Research Report
対向金属ナノエッジ構造を伝搬する結合型エッジプラズモンの特性
Project/Area Number |
17651062
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
原口 雅宣 徳島大学, 工学部, 助教授 (20198906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 萬壽夫 徳島大学, 工学部, 教授 (70035632)
岡本 敏弘 徳島大学, 工学部, 助手 (60274263)
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Keywords | 1次元プラズモン / エッジプラズモン / 結合型エッジプラズモン / 有限差分時間領域法 / ナノ光導波路 / 金属エッジ構造 |
Research Abstract |
理論:数値計算法の一種である有限差分時間領域法により,金属エッジに存在するエッジプラズモンと,ナノメール間隔のギャップで対向させた金属エッジ構造に,構造に沿って伝搬する1次元プラズモンが存在することを数値計算により明らかにした.単独の金属エッジの場合に比べ対向金属エッジの方が.ギャップ間隔やエッジの角度等の構造の工夫により局在の程度や伝搬距離を調整できるので利用しやすく,かつ,金属内にしみ込む電界成分が弱くなるため伝搬距離が長くなることが判明した.また,エッジよりさらに単純な構造,薄膜にギャップを設けたのみの構造でも1次元プラズモンが存在することを明らかにした. さらに研究を進める過程で,基板上におかれた金属微粒子に基板に垂直に光を入射した場合,局在プラズモンによる局所的電界強度スペクトルピークは基板の効果によって長波長側へシフトすること,元々入射光に含まれていなかった電界成分が強く現れることが分かった. 実験:ガラス基板上に金や銀の蒸着膜を作製した後,集束イオンビーム加工装置による微細加工を用いて,金属エッジ,対向金属エッジ構造等の1次元プラズモン導波路を作製する技術を確立した.また,金属エッジおよび薄膜にギャップを設けた構造に対する光学実験により,数値計算によりその特性を予測していた1次元プラズモンの存在を実証し,真空での波長632.8nmの光に対する伝搬距離が数ミクロンから10ミクロン程度のナノ光導波路として動作を確認した。この結果は,金属の誘電率の波長分散特性を考慮すると,光通信波長帯では100ミクロン程度の伝搬距離に相当する. 以上の研究成果を,論文(3件)および国際会議(2件),国内の学会にて発表した.
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Research Products
(3 results)