2005 Fiscal Year Annual Research Report
有機トランジスタ駆動による点字ディスプレイの試作研究
Project/Area Number |
17651083
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
染谷 隆夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (90292755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桜井 貴康 東京大学, 国際産学共同研究センター, 教授 (90282590)
関谷 毅 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (80372407)
川口 博 神戸大学, 工学部情報気知能工学科, 助手 (00361642)
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Keywords | 有機トランジスタ / ナノテクノロジー / 有機半導体 / 大面積トランジスタ / 有機デバイス |
Research Abstract |
本研究は,有機トランジスタの駆動回路を用いた点字ディスプレイを試作することを目的としている.点字の表示部には導電性高分子のアクチュエーターを活用し,世界ではじめてオール・プラスティックの点字ディスプレイを実現する。有機トランジスタ駆動回路の軽量性,可とう性,耐衝撃性を利用して,携帯性に優れる点字ディスプレイを実現し,目の不自由な方が電車で単庫本を広げて読むように手軽に読書ができる技術として供することをねらいとする. 今年度は,有機トランジスタ駆動で,高分子アクチュエーターを動作させ,一画素(一点)の表示を目標にした研究を推進した.点字を表示するアクチュエーターに用いられる導電性高分子は,乾燥した状態では動作しないが,有機トランジスタは水や酸素成分によって急激に劣化するという問題がある.本研究では,有機トランジスタを製造した後に,パリレンを保護膜として利用することによりこの問題を解決した.筆者らは,実際にパリレン膜によって有機トランジスタが水中でも動作可能であることを確認している.また,パリレンは低真空容器の中で一様にコーティングされてしまうが,筆者らはレーザー加工によって電気的な接続を外部に取り出すための技術も確立している.本研究では,これらの技術と知見を生かして,有機トランジスタと高分子アクチュエーターを集積化し,水中もしくは湿気の多い環境でも安定してデバイスが動作し,十分な信頼性を達成できることを示した.
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[Journal Article] Conformable, flexible, large-area networks of pressure and thermal sensors with organic transistor active matrixes2005
Author(s)
Takao Someya, Yusaku Kato, Tsuyoshi Sekitani, Shingo Iba, Yoshiaki Noguchi, Yousuke Murase, Hiroshi Kawaguchi, Takayasu Sakurai
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Journal Title
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, (August30, 2005). Volume102, Issue35
Pages: 12321-12325
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