2005 Fiscal Year Annual Research Report
アトリソグラフィーによる細胞制御デバイスの作製と再生医工学への応用
Project/Area Number |
17651084
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
渡辺 敏行 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (10210923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤池 敏宏 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (30101207)
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Keywords | アトリソグラフィー / 細胞外マトリックス / ハイドロゲル / 細胞牽引力 / マイクロニードルアレイ / 増殖・分化 |
Research Abstract |
本研究では100nmx100nmx100nm(10^<-18>l:アトリットル)の分解能を有するアトリソグラフィーを利用し、細胞の張力を測定、あるいは細胞の機能を制御するデバイスを創成し、細胞の増殖や分化のメカニズムを明らかにすることを目的として研究を行った。 親水性を有し、かつ2光子吸収断面積の大きなアゾメチン系二光子励起重合開始剤を合成した。我々が開発したアゾメチン誘導体の2光子吸収断面積は従来の親水性開始剤の約5倍あることが判明した。 合成した開始剤が2光子励起による高分子の微細加工に適しているかを判断するため、2光子励起によるモノマーの重合速度、モノマーおよび光重合開始剤の酸化還元電位を測定し、電子移動の際のギブスエネルギーを測定した。また、時間分解の蛍光スペクトルを測定することにより、どのような電子緩和状態を経て、モノマーが重合するのかを明らかにした。その結果、ドナー性の置換基を有するアゾメチン誘導体がハイドロゲルの重合に適していることを見いだした。 2光子励起重合により、2-ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)からなるマイクロニードルアレイを合成した。マイクロニードルアレイの太さは約0.8μm、長さ7μm、間隔は5μmであった。また、ポストの弾性率は架橋剤の導入率により0.3kPa〜40kPaの範囲で制御できた。また、温度応答性のポリアクリルアミドを用いたマイクロニードルアレイの作製にも成功した。HEAのマイクロニードルアレイ上でSwis-3T3細胞を培養し、細胞が発生する牽引力を測定した。この時得られた牽引力はバルク平面基板上の細胞が発する牽引力の1/1000であった。また、ニードルアレイ上の細胞は代謝や細胞分裂が活発になった。
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Research Products
(8 results)