2006 Fiscal Year Annual Research Report
在宅要介護高齢者の効果的な災害時マネジメント技法の開発
Project/Area Number |
17651099
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
田村 圭子 新潟大学, 災害復興科学センター, 特任助教授 (20397524)
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Keywords | 災害時要援護者 / 危機管理 / 福祉避難所 |
Research Abstract |
災害時要援護者対応について、介護保険制度下でおこったはじめての大規模災害である「2004新潟県中越地震」において、昨年度の応急・復旧段階における要援護者対応に加え、本年度は生活再建段階に入った要援護者対応の実態と課題についてモニタリングを行った。また、将来へのそなえとして、災害時要援護者の支援者として役割を期待される、行政、医療・保険・福祉の専門家による情報共有の枠組みを示した「危機対応計画(小千谷市・高齢者の安全・安心を守るための危機対応マニュアル」の構築を支援した。計画の運用については、(1)小千谷市総合防災訓練(2006年10月)における要援護者の福祉避難所への避難訓練、(2)ノロウィルス発生、事故などの実際に発生した危機に対するマニュアルに基づく対応、の成果を情報として蓄積・整理し、効果の検証を行い、マニュアルの改訂を行った。 災害時要援護者に対する援助技術については、高齢者の支援のためのケース目標を構築する際、「将来起こりうる問題の予見」の根拠として、リスクの一要因である災害を採用したケアプランの策定・実施のための援助技術を開発のための基礎項目について調査を行った。そこから得られた知見から、ケアプラン策定の際のアセスメント段階で、サービス受給者・介護者(家族)の「身体的機能、社会資源評価、経済資源評価、住環境評価」情報を収集し評価する際に、想定外力、災害に対する潜在能力についても評価するための簡便な調査票を作成し、実際に新潟県中越地震の被災地である小千谷市で、ひとり暮らし高齢者に対して、調査を実施した。調査結果より、災害時要援護者対応に必要な基礎情報のデータベース化を行った。
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