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2006 Fiscal Year Annual Research Report

伝統的なハナショウブ品種の起源と、遺伝資源、文化財としての保全に関する研究

Research Project

Project/Area Number 17651129
Research InstitutionTamagawa University

Principal Investigator

田淵 俊人  玉川大学, 農学部, 助教授 (70188407)

Keywordsハナショウブ / ノハナショウブ / 遺伝資源 / 文化財 / 自生地の保護 / 栽培管理技術 / 保全環境学 / 保全生物学
Research Abstract

ハナショウブは、わが国が世界に誇る伝統的な園芸植物であり、遺伝資源、文化財としての価値を兼ね備えており、これらの品種群は日本各地の湿地に自生するノハナショウブを元にして改良されたといわれているが、ここ数年の地球温暖化あるいは自生地での乱開発により絶滅傾向にある。また、江戸時代に作出されたハナショウブの品種は、長年に渡る株分け繁殖などにより劣化が著し今後の維持・管理が非常に困難である。したがって、いずれも早急な保護対策の確立が急務である。18年度はノハナショウブにおいては、本州でもっとも自生地が多い青森県のほぼ全域と、本州中部の自生地に出向いて生態調査、および植物体の形質調査を行った。その結果、これまでの地域と同様に花器官の形態、色素変異が多く認められたが、中でも青森県でピンク色の花色を有する系統を、富士山において青色花色を有する変異系統を学術上初めて見出したので、新花色を有する品種の育成素材として重要な遺伝資源を見出すことができた。さらに、青森県では海岸地域で海水に浸漬されながら自生す流系統、標高1000mの火山性土壌下で自生する系統を発見することができ、環境適応性を確認することができた。また、明治神宮の林苑に栽植されている門外不出の品種を、今後4年間に渡って維持・保存することになった。これらの品種は浮世絵などに描かれている品種と同じものが多く、文化財的な価値が非常に高いので、江戸時代に栄えた園芸文化を研究する上で重要な素材である。このように、18年度は日本各地の自生地のほぼ半数に渡る地域で、ノハナショウブの系統調査を行い、収集可能なものを維持・保存することができた。また、一昨年の大船種に続いて、門外不出の明治神宮の江戸古花の収集ができたので、系統進化、文化的側面の両面からの研究が今後可能となった。

  • Research Products

    (5 results)

All 2007 2006

All Journal Article (5 results)

  • [Journal Article] ノハナショウブの変異性に関する研究(第2報)。長野県入笠山湿原に自生するノハナショウブの外部形態に関する特性評価2007

    • Author(s)
      平松渚
    • Journal Title

      園芸学研究 6(1)

      Pages: 455

  • [Journal Article] ナハナショウブの変異性に関する研究(第3報)。青森県産ノハナショウブの変異個体「北野麗人」について2007

    • Author(s)
      田淵俊人
    • Journal Title

      園芸学研究 6(1)

      Pages: 456

  • [Journal Article] 学生とともに、やさしい風を感じる2007

    • Author(s)
      田淵俊人
    • Journal Title

      花菖蒲 第35号

      Pages: 16-19

  • [Journal Article] Japanese Iris Hana-syoubu in the Ukiyo-e pictures.2006

    • Author(s)
      Tabuchi Toshihito
    • Journal Title

      27^<th> International Horticultural Congress, Abstracts Abstract

      Pages: No.2083

  • [Journal Article] Morphological characterization ithe perianth of wild Japanese iris at the lowlands Hokkaido in Japan.2006

    • Author(s)
      Tabuchi Toshihito
    • Journal Title

      27^<th> International Horticultural Congress, Abatracts Abstract

      Pages: No.2223

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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