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2006 Fiscal Year Annual Research Report

熱帯における人口・健康・栄養転換に差異をもたらす人類生態要因の検討

Research Project

Project/Area Number 17651132
Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

門司 和彦  長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (80166321)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 金田 英子  長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (10253626)
中澤 秀介  長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (20180268)
Keywords人工転換 / 健康転換 / マラリア / ベトナム / ラオス
Research Abstract

昨年度はラオス中部サバナケット県ソンコン郡ラハナム地区のマラリアがほぼ発生しない水田地帯の調査を実施した。本年度はベトナム南部ビンフック省フックロン地域フーリエン地区フートウアン村(少数民族のシーティエンが主に居住)において、マラリアコントロールの柱の一つである蚊帳の使われ方の詳細を、マラリアの原虫保有率、抗体保有率とともに調査した。質問紙調査および直接観察により、160世帯770名、247寝室、337床および265蚊帳の調査結果が得られた。マラリア原虫陽性率は、全体では6%だったが10歳未満では12%であった。蚊帳は267床(79%)で所有されていたが、46床(7.3%)では使用していなかった。蚊帳は最も古いもので2000年から使用されていたが、使用1年未満でも穴や破損のある蚊帳もあり、使用後3年程度で半数の蚊帳に穴や破損が生じていた。蚊帳の蚊忌避剤浸漬処理は年に2回政府によって無料で実施されているが、参加率は低く、一度も処理したことのない蚊帳が196(76.6%)あった。また、10〜20歳代では蚊帳に入る時間が午後10時以降の者が20%前後みられた。世帯構成人数に対する蚊帳の充足度では、12世帯(7.5%)で蚊帳がまったくなく、100世帯(63%)で十分でなかった。
ベトナムでは1975年の戦争終了後、北部の人口が南部に流れ、開墾とともにマラリアが増加した。その後1990年代になってマラリア対策が進み、主要民族のキン族では大幅に流行が減少した。そして、主に山間部の少数民族でのみマラリアがみられるようになった。その少数民族の間でも今世紀になって健康転換が急速に進み、調査を開始した2001年当時と比較してマラリアが減少している状態が明らかとなった。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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