2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヒロシマ・グランドゼロ(ヒロシマ爆心地における町並みと原爆爆発のCG再現)
Project/Area Number |
17652018
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
中嶋 健明 広島市立大学, 芸術学部, 教授 (90275420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 由美子 広島工業大学, 工学部, 助教授 (50289261)
青木 研 広島国際大学, 人間環境学部, 講師 (70320421)
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Keywords | 芸術的視点 / VR / 3DCG再現 |
Research Abstract |
今年度、被爆前の平和な生活、爆発の瞬間、廃墟と化した街並みの実態を、時間軸に沿った3DCG再現を芸術的視点に立って行った。 初めに、広島市の中心地で被爆直下の町である「細工町(現在中区紙屋町)」のゆかりの生存者十二人に聞き取り調査を行い、またアメリカ公文書館から入手した被爆直前の航空機からの撮影画像とにより、正確な町並みの三次元データを作成した。 その三次元データを基に、それぞれの建築物の建築年代に見合った経年変化を施すため、福山市「鞆の浦」、山口県「柳井」などの保存地区を取材して収集した写真から画像データから作成し、様々な工夫を凝らしてテクスチャーマッピング処理を施し、時代感や生活感の溢れた町並みの3DCG再現を行い3DCGアニメーションを作成した。 続いて、原爆資料館や、広島大学原爆放射線医科学研究所の協力で得た、原爆場初の瞬間を記録した科学的データや目撃者の手記、記録写真や記録映像などから、広島形原爆の爆発の瞬間を分析、プログラミングによってきのこ雲生成の過程の3DCGアニメーションを作成した。 また、再現された町並みの中から、木造の店舗家屋である「クラブ化粧品」、木造と土造による寺院の山門、レンガ造りの「産業奨励館(現原爆ドーム)」の、それぞれ建材による特色のある破壊の過程を、3DCGソフトと、映像処理によってアニメーションで再現した。 これらの再現により、高齢化してやがては失われてしまう被爆の体験を、電子化されたデータとして保存する事が出来た。
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