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2005 Fiscal Year Annual Research Report

和歌の思想・言説と東北地方における芸能文書との影響・交流についての研究

Research Project

Project/Area Number 17652020
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

錦 仁  新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (00125733)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 前田 雅之  東京家政学院大学, 文学部, 助教授 (00209389)
渡辺 泰明  東京大学, 人文社会系研究科, 助教授 (60191813)
岡崎 真紀子  成城大学, 文学部, 非常勤講師
Keywords民俗芸能 / 縁起書 / 和歌の思想・言説 / 東北地方
Research Abstract

本研究を推進するためには、各地に出かけて芸能文書を調査し、その中に京都を中心に持続・発展してきた和歌の思想・言説が引用・記載されているものを見いださねばならない。17年度は東北六県のうち福島県と山形県が調査した。今年度は主に両県の主要な図書館に蔵されている芸能文書(民俗芸能の由来を記す縁起書その他)を調査した。すなわち、郡山市立図書館.・福島県立図書館・山形県立図書館・鶴岡市立郷土資料館・米沢市立図書館・長岡市立図書館その他で調査を行った。
その結果、当初予想したような成果をあげることはできなかった。これまでに発見・研究してきた「出羽旧記」「大関東流唐獅子躍り目録」(以上、山形県)、「念仏剣舞由来縁起一巻」「新里剣舞由来縁起一巻」「歌念仏」(岩手県)のような、和歌の思想・言説をきわめて明確に、かつ具体的に引用・記載した芸能文書を数多く発見するまでには残念ながらまだ至っていない。
とはいえ、江戸期の写本である「獅子宮縁起」「梓山村上組獅子踊本記」(以上、山形県)その他を発見することができた。その中に和歌の思想・言説が引用・記載されており、注目に値する。また、平安末期の歌学書「袖中抄」その他に、東北地方その他に見られる獅子踊りの芸態と通じる記述があり、その関連からも本研究をさらに推進する必要があることを実感した。さらに、上記の2点のほかに、和歌の思想・言説を引用・記載すると思われる芸能文書が各地に存在することを、県市町村の教育委員会による調査研究報告書の中から把握した。18年度の宮城県・岩手県、19年度の秋田県・青森県の調査・研究に期待したい。時間を見つけて、山形県・福島県の調査も続行する。
また、研究分担者と研究協力者を加えての研究会を三度(鶴岡市・米沢市・東京)行った。伝承文学研究会のシンポジウム(2005年9月3〜4日)において、地方の芸能・伝承文書における和歌の位相とその意義について研究発表を行った。
次年度からは、研究方向を少し拡大し、本研究の方向・趣旨を包摂する「和歌における外部」という視点をもって調査・研究してゆくことにした。地方の芸能文書のほかに地方の地誌などの文書、また歌枕や連歌・誹諧歌などと正正規の和歌とのかかわりなどについて幅広く調査・研究を進めてゆきたい。

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 伝播する和歌2005

    • Author(s)
      錦 仁
    • Journal Title

      和歌の力(岩波書店・講座「和歌をひらく」) 第一巻

      Pages: 149-169

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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