2005 Fiscal Year Annual Research Report
情報の多重化による理解促進型システムの研究-古地図と名所図会の統合・連携を例に-
Project/Area Number |
17652024
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Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
中村 康夫 国文学研究資料館, 文学形成研究系, 教授 (60144680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野本 忠司 国文学研究資料館, 複合領域研究系, 助教授 (20321557)
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Keywords | 理解促進 / 情報構造 / データベース / システム |
Research Abstract |
本研究は、多面的かつ多元的に存在する諸情報を構造化して、利用者の理解促進を進めるためにはどのようなシステムが有効であるかを考究し、実験することを目的としている。 そこで、初年度である平成17年度は、研究代表者が平成10年度から平成13年度に進めた「古典籍原本データベースにおけるテキストと絵図の構造的検索の研究」(科学研究費基礎研究(A)(2))において開発した高精細画像閲覧システムのプロトタイプをベースに機能追加を行い、実用に近づけるべく、システム設計を行った。次年度にはその開発に着手する。 また、今年度は、データベース構築のための基礎校正を行うとともに、重層化させる情報の基礎資料(地誌・文学本文・歴史資料・絵巻等)を整備した。 来年度にデータ校正を進め、周辺資料を電子化することによって、提案すべき形の試験版を作成する。 重層化する情報についての基本構想は、まず、古地図の情報である。これをデータベース化することにより、それぞれの土地についての情報を個別に付加し、閲覧できるようにする。その付加する情報は、文献としては名所図会とその類が情報として豊かであり、文字資料としても、絵図資料としても価値が高い。更に、文字資料としては史料類及び文学作品本文があり、これらの情報を追加することを実現する。又さらには、絵巻物等によって、フルカラーの情報を足し、関連の話が人々の間にどのように広がったかまで一気に閲覧できるようにするのが、本研究の眼目である。 ただ、関連する情報というのは、地名だけを基軸にするのではなく、例えば、人名や重要語彙など、作品の中の情報であればどれでも検索で探し出せ、次々に開示できるということも、機能として重要な部分を占める。 今年度は、あらゆる意味で準備段階となった。
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Research Products
(1 results)