2005 Fiscal Year Annual Research Report
18世紀末革命期ナポリの女性作家デ・フォンセカ・ピーメンタルの文学と思想
Project/Area Number |
17652028
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村松 真理子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (80262062)
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Keywords | エレオノーラ・デ・フォンセカ |
Research Abstract |
イタリアへの調査旅行を行った。重要な研究拠点であるナポリにあるイタリア哲学研究所Instituto Italiano per gli Studi FIlosoficiの研究者との交流の機会を得て、現地における最新の成果の一部である出版物、論文集、シンポジウムの講演録や研究所の公刊物等を収集することができた。当研究対象であるエレオノーラ・デ・フォンセカの近年刊行されたテクスト集やモノグラフィーをはじめとするいくつかの基本的な文献・研究書(A.M.Rao, Napoli 1799.Fra storia e storiografia ; E.Uragnani, La vicenda letteraria e politica di Eleonora De Fonseca Pimentalなど)を入手することができた。また研究動向についての研究所に関わる研究者と意見交換を行い、最近の研究所のシンポジウム等の活動やこれからの活動についての情報を得たことは大変有益であった。 ナポリ以外のイタリアのいくつかの図書館においても、ナポリ革命や啓蒙思想関連の雑誌等の一時資料(Monitore napoletanoやミラノ、ローマ、ナポリ等の各都市で発行されていたGazzetta等の新聞雑誌)や近年の研究書に直接あたることができた。 それらの資料・文献を整理・分析し、今後日本の学会等にむけての紹介と独自の視点での研究を進めていくための基礎的作業を行っているところである。また、日本にはまだ翻訳が刊行されていないエレオノーラ自身のテクストや、最重要の基礎文献であるB.クローチェによる伝記の翻訳やテクスト分析にも着手した。
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