2005 Fiscal Year Annual Research Report
テクスト解析と画像解析を用いた、中期ウェールズ語散文説話の口承性の研究
Project/Area Number |
17652030
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
森野 聡子 静岡大学, 情報学部, 教授 (90213040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 文康 静岡大学, 情報学部, 教授 (40158217)
岡田 安功 静岡大学, 情報学部, 教授 (80283331)
堀内 裕晃 静岡大学, 情報学部, 教授 (40221569)
杉山 茂 静岡大学, 情報学部, 助教授 (60303525)
杉山 岳弘 静岡大学, 情報学部, 助教授 (70293595)
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Keywords | ウェールズ / マビノーギ / 口承性 / テクスト解析 / 画像解析 |
Research Abstract |
本年度は、中期ウェールズ語散文説話『マビノーギ』の口承性を検証するために必要な予備作業を主として行った。研究代表者以外は、中世ウェールズの歴史的・文化的・社会的背景や中期ウェールズ語による物語伝統についての研究を専門領域とするのではないため、まず、それぞれの役割担当に準じて文献等による背景的知識の習得を行うとともに、既刊の『マビノーギ』の英訳を読むことで、文章解析と画像解析のもとになる物語構造・語りのスタイルの理解の助けとした。 研究代表者は『マビノーギ』4話の日本語訳の試訳を作成した。また、『マビノーギ』の口承性を考察するための比較テクストとして、口承性が低く、最初から書かれたテクストとして存在したと推定される中期ウェールズ語の散文説話を選定する作業を行い、その結果「フロウナブイの夢」(Breuddwyd Ronabwy)を選んで日本語訳を作成した。さらに平成17年9月19日から10月9日まで連合王国ウェールズ国立図書館で海外研修を行い、中期ウェールズ語散文説話の語りに関する研究動向や、現在、アメリカとウェールズで行われている、『マビノーギ』の新しい英語訳の内容や進行状況などを調査した。さらに平成18年度に招聘予定の中期ウェールズ語説話文学の研究者と会談し、本研究の一部として、来日時に共同で実施するプロジェクトの活動内容や日程について協議を行った。
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