2005 Fiscal Year Annual Research Report
メディア言語におけるジェンダー・フィルターに関する研究
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17652043
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
水本 光美 北九州市立大学, 国際環境工学部, 助教授 (80326462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福盛 壽賀子 北九州市立大学, 国際環境工学部, 非常勤講師 (40398467)
福田 あゆみ 北九州市立大学, 国際環境工学部, 非常勤講師 (30405542)
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Keywords | 女性言葉 / 女性文末詞 / ジェンダーフィルタ / メディア言語 / 実態調査 / テレビドラマ |
Research Abstract |
本研究初年度は、計画した項目をほぼ実施出来た。 1.現代若者の「女性言葉」不使用実態調査 (1)20代12組、30代12組、40代14組の女性同士の会話を録音により収集 (2)収集した会話のスクリプト化 (3)「女性言葉」使用の統計算出:(1)統計結果のまとめと考察 2.テレビドラマの「女性言葉」使用実態調査 (1)放送中のトレンディ系ドラマを13収録 (2)(1)より20代、30代の女性、合計25名の台詞をスクリプト化 (3)「女性言葉」使用の統計算出:(1)統計結果のまとめと考察 (4)分析結果のまとめと考察 3.2.の中で「女性言葉」使用箇所の特徴を分析、タイプ別に分類 4.ドラマの脚本家100名へのアンケート調査:(回収率20%)結果分析 5.研究成果中間発表:北九州市立大学紀要「国際論集」第4号へ投稿、掲載 上述の調査研究より、次のことが明らかになった。 1.ドラマでの女性文末詞の使用が実際の会話より5倍から30倍多い。 2.「わ系」文末詞の使用が75倍と目立つ。 3.女性文末詞使用頻度により、登場人物たちは3種に分類される:(1)50%以上の多使用型(2)10%から50%未満の時々使用型(3)10%未満の不使用型 4.多使用型は「キャリア系」と「専業主婦系」に分類される。 5.時々使用型は次の場面で突如女性ことばにスイッチする特徴が認められる:(1)主張、言い切り(2)立場や主張の説明(3)反問、抗議、つっこみ(4)反論、否定(5)皮肉、嫌味、気取り 次年度は、吹き替えやCMの調査に取りかかるとともに、脚本家のアンケートを拡大しその結果を踏まえて、制作者の女性言葉に対する認識を明らかにする計画である。
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Research Products
(1 results)