2006 Fiscal Year Annual Research Report
イギリス東インド会社とアジア・アフリカの邂逅をめぐる文化システムの研究
Project/Area Number |
17652069
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
野間 晴雄 関西大学, 文学部, 教授 (00131607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝治 啓三 関西大学, 文学部, 教授 (70151024)
北川 勝彦 関西大学, 経済学部, 教授 (50132329)
橋本 征治 関西大学, 文学部, 教授 (50067633)
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Keywords | 東インド会社 / 文化システム / イギリス / アジア / アフリカ / ディアスポラ / 港市 / 農耕技術 |
Research Abstract |
ヨーロッパ人とアジアの接触・交流・支配のうち,イギリスの東インド会社の動きを中心とした変化の学際的比較研究を,歴史地理学,イギリス法制史,アフリカ社会経済史,文化地理学,地図史,インド史の視点から,日本とインドの2名の研究協力者を得て行った。これに関連した関西大学の東西学術研究所の共同研究プロジェクト「システムとしての文化の比較文化研究-大航海時代を中心としたヨーロッパとアジアの邂逅-」とは密接な連携をはかり,2007年1月20日にシンポジウム「アジア・世界をつなぐ海の回廊-文化の出会い-」を開催し,全員が次のテーマで発表した。野間晴雄「アジア海域ネットワークと港市-生成・展開・衰退の東と西-」,朝治啓三「英船リターン号の事件(1673年)とオランダ東インド会社の対日交渉」,北川勝彦「インド洋におけるアフリカ人,アジア人およびヨーロッパ人の出会い」,橋本征治「タロイモ栽培と伝播-日本・台湾・フィリピンの文化邂逅-」。また,研究協力者である三好唯義(神戸市立博物館)は「ヨーロッパ製掛地図と日本製地図屏風」,ロトン・ラル・チャクラボルティ(元ダッカ大学教授)は「インドにおける東インド会社とヨーロッパ列強との出会い」を発表した。 個別研究としては,野間がインド洋の港市ネットワークと港市,東南アジア内陸の河港都市の形態や構造について,北川はアフリカ人ディアスポラがインド洋沿岸でどの地域拡散を国内や南アフリカでの史料調査で分析を試みた。朝治は英船リターン号の事件(1673年)を事例に,日英蘭の関わりを文書学の観点も含めて考察し,橋本は17〜18世紀のアジアへのヨーロッパ人進出による新大陸起源のサツマイモの拡散から論じた。三好は宮内庁「万国絵図屏風」を事例に,1613年〜23年の時期はポルトガル人からの情報で,イギリスからの影響はほとんどないと結論づけた。
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Research Products
(10 results)