2007 Fiscal Year Annual Research Report
イギリス東インド会社とアジア・アフリカの邂逅をめぐる文化システムの研究
Project/Area Number |
17652069
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
野間 晴雄 Kansai University, 文学部, 教授 (00131607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝治 啓三 関西大学, 文学部, 教授 (70151024)
北川 勝彦 関西大学, 経済学部, 教授 (50132329)
橋本 征治 関西大学, 文学部, 教授 (50067633)
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Keywords | 東インド会社 / 港市 / イギリス / 文化システム / アフリカ / 台湾 / インド / 古地図 |
Research Abstract |
ヨーロッパとアジアの邂逅を,18世紀末までは世界史の中心はアジアにあり,その展開に引き寄せられる形でヨーロッパはアジアに登場すると西洋史中心史観の相対化という形で進んでいる。本研究では,アジア人ないしはアフリカ人とヨーロッパ人との相互交流ないし異文化接触についてアジア史・アフリカ史とヨーロッパ史(イギリス史)の双方の視点から研究した。取り上げた時期は,「地理上の発見」がなされた大航海時代に続くオランダとイギリス東インド会社という「交易拠点帝国」が成立した16世紀から18世紀である。その間のヨーロッパ(イギリス),アフリカおよびアジア(東インド)で生じた現地人,各種外国商人などの外来者,ヨーロッパ(イギリス)人の遭遇と交流について,東インド会社の形成から発展,衰退のプロセスに関係づけ,思想,心象経済などを文化システムとして考察し,植民地化以前の歴史形成にいかなる役割を演じたかを明らかにした。 野間はイギリスのアジア・アフリカの海岸部への拠点形成を,海域ネットワークと港市の構造,後背地,在地勢力との関係から歴史地理学の手法で明らかにした。朝治はイギリス東インド会社と日本との交渉に当面は焦点を当てた。北川はアフリカ人とヨーロッパ人の相互交流ないし異文化接触について,ヨーロッパ,アフリカおよびアジアにおいて生じたアフリカ人とヨーロッパ人の遭遇と相互の文化交流を南アフリカを中心に扱った。橋本はヨーロッパのアジア進出に伴って進出したサツマイモについて東インド会社を拠点としてインドおよびその周辺各地に勢力を伸ばす過程を追求した。共同研究者の三好はアジアに関する地理情報の収集について,イギリスにおけるアジア地図作製史とあわせて,1600年設立のイギリス東インド会社がどのような情報を獲得していったかを,古地図を通して考察した。
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Research Products
(12 results)