Research Abstract |
平成18年8月に,旧栃尾市市役所(現長岡市栃尾支所)地域振興課(復興対策室は廃止済),3つの集落,および,仮設住宅の区長に対してインタビューを行い,平成17年8月以降の当該集落の変化を中心に話を聞いた. また,10月から11月にかけて,旧栃尾市内全域の一般の住民(区長を除く)を対象としたおよそ1200票のランダムサンプリング調査(うち600弱程度が平成14年に行ったランダムサンプリング調査のパネル分)を行った.その内容は,住居および農地の被害状況,ネットワークバッテリ,信頼感,などであった.また,これと平行して,東京都板橋区においても平成14年度に行った調査のパネル調査を行った.これは,平成14年度の調査が栃尾市と板橋区の2地点で行われたからであるが,経年によるネットワークの変化を統制した分析を行う必要があると考えたからであった.すなわち,どの程度の変化は経年による効果であるかを知っておかないと,震災前後のネットワークの変化の大小については語れないと考えたためである. さらに11月から12月にかけて,平成17年の同時期に引き続き,旧栃尾市内の区長を対象とした調査を行った.これは,前月に行った住民調査の裏付けとなるとともに,前年度の第1回の区長調査との比較を目的としたものである. また,調査の準備のため,9月には選挙人名簿からのサンプリングをおこなったが,そのさいに,上記の集落の1つにある小学校において,インタビューをおこなった.これは,当該集落におけるこれまでのインタビューから,小学校が果たした役割がきわめて大きいと思われたため,小学校の教員および校長の考え方を知っておくことが重要と考えたためである. こうして大量のデータを収集したが,量が膨大であるため,まだ分析は途上である.平成19年度以降の課題となる.
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