2006 Fiscal Year Annual Research Report
死生学教育(デスエデュケーション)プログラムの開発と効果測定
Project/Area Number |
17653062
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
藤井 美和 関西学院大学, 社会学部, 助教授 (20330392)
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Keywords | 死生学教育 / Death Education / プログラム開発 / 効果測定 |
Research Abstract |
1.本年度(平成18年度)の目的:具体的なモデルプログラムの開発と実施 昨年度の成果(死生学教育について主に教育実践やプログラム開発が行われている欧米を中心にプログラムのフレームワーク分析)をふまえ、今年度は具体的なモデルを作り、実践のための啓発教育と、プログラム実践を行った。 2.研究結果:死生学教育プログラム(Death Education Program)は、ミクロ的個別アプローチ(例えば、死にゆく人の心理、高齢者や子どもの死に対する態度等)、メゾ・マクロ的アプローチ(生と死に関わる現場におけるケアや制度の視点、例えばターミナルケアやグリーフケア)、生と死そのものに関する倫理的アプローチ(倫理や価値観を問う安楽死、尊厳死、自殺、脳死臓器移植等)3つの側面からアプローチすることが必要である。この3つのアプローチをプログラムの中に取り入れ、モデルプログラムを開発した。とくに、死生学教育で重要であるといわれている当事者の視点を明確にするため、当事者インタビューを行い、生と死や悲嘆の問題を抱える当事者が何を伝え何を理解してほしいかを掘り下げた。それらを元に開発したプログラムを用いて、大学教育における死生学教育実践を行った。来年度の効果測定につなげるため、教育実践のPre-Post Testとして、死観尺度と死生観記述アンケートを実施した。 また、死生学教育実践のための基礎作りとして、兵庫県教育研修所の[命の大切さを実感させる教育プログラム]構想委員として、死生学教育について教育指導・執筆した。 3.来年度の展開:これまでのプログラム分析、モデルプログラムの開発、実施をもとに、死生学教育の効果測定を行う。また、社会への死生学教育の必要性を訴え、その実践を広げるため、放送大学における講座として「死生学」を位置づける試みを行う。
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Research Products
(2 results)