2007 Fiscal Year Annual Research Report
ミレニアム開発目標がアフリカ諸国の教育政策に内部化されるプロセスの比較研究
Project/Area Number |
17653103
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山田 肖子 Nagoya University, 大学院・国際開発研究科, 准教授 (90377143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 泉 政策研究大学院大学, 政策研究科, 教授 (20397102)
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Keywords | 教育学 / アフリカ / 政治人類学 / 国際協力論 / ミレニアム開発目標 / 教育政策 / 基礎教育 |
Research Abstract |
1990年代に国際的に合意された、発展途上国の社会・経済的開発のための一連の目標を「ミレニアム開発目標」という。そのなかで、教育に関連する目標・指標群を「万人のための教育(Education for All:EFA)」と呼ぶ。本研究は、国際的に合意されたEFAによって、各国の教育政策が一定の方向に基準化されていくグローバルな動きのなかで、援助を受ける途上国が、既存の教育制度や国内の教育需要を鑑みつつ、国際的な目標や指標をどのように取り入れ、自らのものとしているかを分析することを目指している。外部からの影響を内部化するプロセスは、国によって異なるため、本研究では、事例調査を重視する。アフリカ諸国は、他地域よりも一般的にEFAの影響が強いとされるが、ここでは、特に日本とのかかわりの深いタンザニア、ケニア、そして、近年、急激に教育セクターへの援助が増加しているエチオピアを取り上げる。事例研究に基づき、政策科学・比較教育学の手法により、国際的モデルの適応過程を把握し、より適切な教育協力の方法を模索することを目的とした。 科研費調査としての最終年度に当たった平成19年度は、3カ国の調査・分析の結果を共有するとともに、比較に基づく政策提言、モデル構築を行なった。具体的には、平成19年10月に英国オックスフォードで行なわれた学会で、アフリカ側の共同研究者とともに発表を行なったほか、論文集の刊行(印刷版とWeb版)、研究成果に基づく政策提言シンポジウムを行なった。
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