2005 Fiscal Year Annual Research Report
心を癒す音楽鑑賞授業モデルの考案と脳波測定による生理学的検証
Project/Area Number |
17653114
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
齊藤 忠彦 信州大学, 教育学部, 助教授 (10313818)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 貴史 信州大学, 教育学部, 助教授 (10362089)
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Keywords | 音楽鑑賞 / 音楽科 / 脳波測定 |
Research Abstract |
学校教育現場ではストレスが要因とされる不登校、いじめ、学級崩壊等の諸問題が後を絶たない。今、学校教育で早急に求められていることは、子どもたちのストレスを軽減し、心を癒すことができる時間と場を保証してくことである。音楽科では教科目標に「豊かな情操を養う」と謳っているように、心の浄化を促進することができる教科である。特に音楽鑑賞の時間は、本来ならば心に安らぎを与えることができる時間となりえる。本研究では、子どもたちの心を癒すことを目的とした音楽鑑賞授業モデルを考案し、脳波測定装置を用いて生理学的に検証する。 平成17年度は、心を癒すことができるような音楽鑑賞授業のモデルの考案と脳波測定による生理学的検証を行うための予備実験を行った。心を癒すことができるような音楽鑑賞授業モデルとして、子どもたちがリラックスして音楽そのものを純粋に鑑賞することができるような授業モデル、子どもたちの気分に合わせて楽曲を自由に選択して鑑賞することができるような授業モデル、スピーカーの配置等の工夫により音環境を向上させた授業モデルを考案した。また、心を癒すことができるような具体的な楽曲をリストアップし、実際の授業で使用できるように、その教材化を図った。脳波測定については、簡易脳波測定装置を購入し、音刺激時における脳波測定を行った。周波数分析を中心として、脳波成分(θ波、α1波、α2波、β波)の含有比率を測定した。音刺激は、心を癒すことができるような楽曲を用い、その刺激が脳波成分の有比率にどのように影響するかについての基礎データを蓄積した。
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