2007 Fiscal Year Annual Research Report
心を癒す音楽鑑賞授業モデルの考案と脳波測定による生理学的検証
Project/Area Number |
17653114
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
齊藤 忠彦 Shinshu University, 教育学部, 准教授 (10313818)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 貴史 信州大学, 教育学部, 准教授 (10362089)
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Keywords | 音楽鑑賞 / 脳波測定 |
Research Abstract |
本研究では、学校の音楽科教育における音楽鑑賞のあり方について、学習指導要領に示されている内容に止まることなく、子どもたちの「心を癒す」ということを第一の目的とした音楽鑑賞のあり方を検討してきた。その背景には、ストレスが増え続け、不登校やいじめ、学級崩壊、校内暴力などの諸問題を抱えている学校社会の中で、子どもたちの心を少しでも癒すことができたらという願いがある。 本研究は、「心を癒す音楽鑑賞授業モデルの考案」と「脳波測定による生理学的検証」の2つから構成した。「心を癒す音楽鑑賞授業モデルの考案」については、「心を癒す」という視点から、適切な楽曲の選択と音楽鑑賞教材としての教材化(あらゆる音楽ジャンルに目を向け、クラシック音楽から最新のヒット曲までを視野に入れて検討)、適切な音響環境の設定(9.1チャンネルサラウンドシステムの導入、スピーカー配置の工夫、楽曲に応じた音量調整)、適切な授業の展開(単数教材直列スタイルから複数教材並列スタイルへの移行、子どもたち自身が気分に合わせて楽曲を選択して鑑賞するスタイルの模索)、心理的配慮(子どもたちがリラックスできる姿勢や雰囲気づくり、映像を伴う音楽鑑賞の心理的効果、適切な課題の与え方)についての研究を行った。「脳波測定による生理学的検証」については、簡易脳波測定装置を用いて、音楽鑑賞時における脳波成分(θ波、α1波、α2波、β波)の含有率を比較し、α波が優位になるような音楽鑑賞のあり方を模索した。ただ、データの蓄積が思うように進まない場面もあった。実験条件を整えることの難しさや、簡易装置を使っての測定の限界が見られた。今後の研究では、脳波測定については、本格的な脳波測定装置による測定や、脳の活動をリアルタイムに計測できる光トポグラフィ装置を使用したい。
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