2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17654001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
花村 昌樹 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60189587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 昌信 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (70202017)
寺杣 友秀 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (50192654)
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Keywords | 対数関数 / 代数的サイクル / モティーフ |
Research Abstract |
1.BlochとKrizは混合Tateモティーフのアーベル圏の候補を構成した。他方、研究代表者の花村は混合モティーフの三角圏を構成し、とくに混合Tateモティーフの三角圏がその部分圏として得られる。Bloch-Krizの圏から後者への関手の構成を行い、二つの圏が密接に関係していることを示した。前者の導来圏が後者と同値であることを予想とする。この予想がいかなる条件のもとで成り立つかも問題となる。 この関手がコホモロジー関手と両立することが期待されるので、それを研究している。 2.高階多重対数関数に対応するモティーフの構成について、Gangl、Goncharov等は関係した研究を行った。すなわち高階多重対数関数のみたす微分関係式に着目し、その類似の関係式をみたす代数的サイクルを構成した。 これらの代数的サイクルが私の意味の混合Tateモティーフを与えることが期待できるので、それに取り組んでいる。 特別な場合、すなわち高階対数関数の場合の構成はすでになされており、それと類似であるはずである。 3.研究分担者は多重ゼータ関数の値についてのZagier予想の一部を証明した。その証明にはある幾何的構成が用いられるが、これをモティーフ理論を用いて簡明にすることに取り組んでいる。これには問題2の解決が必要である。
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