2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17654008
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
谷崎 俊之 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (70142916)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兼田 正治 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (60204575)
|
Keywords | 非可換代数幾何 / 表現論 / D加群 |
Research Abstract |
1.研究代表者は,引き続き,パラメータがべき根の場合の量子群の旗多様体とその上のD加群について考察した.特に,微分作用素環の中心から定まる複素シンプレクティック多様体を完全に決定した.微分作用素環は,この多様体の上の非可換環の層を定めるが,これが,東屋層になるかどうかが問題であるが,階数1の場合には普遍R行列を用いた考察により,これを直接証明した.一般の場合もこの方法で証明できるものと思われる.また,ベキ根におけるBeilinson-Bernstein型定理力減り立つかどうかにっいても考察を行った.問題は,微分作用素環の高次コホモロジー群の消滅にほぼ帰着される事がわかった.また,この問題も,上に述べた東屋性を用いる事により解決されるのではないかと思われる. 2.研究代表者は,ベキ根における量子包絡環(De Concini-Kac形式から定まるもの)の中心について考察した.これに関してはDe Concini-Procesiによる構造定理があるが,その簡単な別証明を与えた.その鍵となるのは,De Concini-Kac形式とLusztig形式の間のある種の双対性である. 3.分担者の兼田は,正標数での旗多様体上の傾斜層の研究に着手した.射影空間の場合と3次特殊線形群,4次斜交群の場合には,構造層のフロベニウス射による直像が傾斜的である事を示した.従って,これらの場合には,被約微分作用素環に関して3角圏の意味での局所化定理が成り立つ事がわかった.
|
Research Products
(4 results)