2005 Fiscal Year Annual Research Report
数十ギガパスカル領域の超高圧高温下における遷移金属窒化物の新物質探索と新物性開拓
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17654063
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
長谷川 正 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (20218457)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 健彦 東京大学, 物性研究所, 教授 (20126189)
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Keywords | 金属窒化物 / 超臨界流体 / 超高圧高温 / レーザー加熱 / 電子物性 / 希土類金属 / 遷移金属 / ダイアモンドアンビルセル |
Research Abstract |
数十ギガパスカル領域という超高圧下での高温超臨界窒素流体を利用する超高圧高温合成法を用いて,新しい多元系金属窒化物を探索し,結晶構造を解明すること,およびこれらの電気的および磁気的物性を明らかにし,新しい超伝導体や特異な磁性体を発見することによって,新しい物性を開拓することを目的とし,特に新しい物性が期待される多元系の遷移金属窒化物や希土類金属窒化物をターゲットとして以下のように研究を推進した. 1.放射光X線その場観察より,多元系金属窒化物を単相に合成するには,反応温度を正確かつ均一に制御することが極めて重要であることがわかった.さらに,従来のダイアモンドアンビルセルは主に高圧下でのX線回折測定を行うために設計されており,必ずしも超高圧高温合成に適しているとは言い難いため,従来のダイアモンドアンビルセルを合成用に改良し・作製した. 2.金属構成元素として,新規な物性が期待される3d遷移金属を中心に,その他の周期の遷移金属元素や希土類金属も対象として,金属窒化物を次々に合成することに成功した. 3.合成物質の超高圧その場X線回折装置を用いてX線回折測定を行った.常圧下に回収された試料についても,マイクロフォーカス型X線回折装置を用いて測定を行った.合成試料の相の同定を行うとともに,リートヴェルト解析によって構造解析を行った. 4.合成した一部の遷移金属の窒化物と一部の希土類金属の窒化物において,新しい金属窒化物の合成に成功した. 5.これらの成果を国内の関連学会と研究会に発表するとともに,学術雑誌に論文として発表した.
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Research Products
(6 results)